●ここ最近読み終えた4冊●『頭山満と近代日本』『大アジア燃ゆるまなざし 頭山満と玄洋社』『十八史略』【新書漢文大系4】『日本主義的教養の時代』

2008年11月20日 21:59:38

連日の稽古に連日の締め切り。
今日、一本書けば一息。
体の調子が悪くて、とは全く何の理由にならない。
書くという仕事をとばすのは、この肉体が死んでしまうこと以外に理由はない。
それは、演劇も同じだ。
足を踏み入れたら最後。自己の消滅以外にとばしてよい理由はない。

これまでの演劇との生活。
その大半を音響とか音楽とかで関わってきた。
大変な数の舞台に関わってきた。
それらの経験の中で、本番なのに役者が来なかった、
という経験は一度もない。
でも、話を聞いてみるにそんなことをした役者が身近にいたりもした。
信じられない。
自分なら、本番に行かない(たとえそれがどんな理由であり)ということがあったなら、
間違いなく自ら命を絶つ。

それはそれとして、体調が最近どうも、と言ったところで、
なんにも誰も待ってくれない。
待ってくれないのが、幸せだ。時間が待ってくれたり、
誰か他人が待ってくれたりしていたら、今の自分は構成できていないはず。

今日中に一本の原稿。

怒涛の一週間も半分を超え、
10日先には体を休める日があるかなとぼんやりと考える。
今すぐにでも布団に入りたい。
今すぐに目を閉じたい。

こんなに疲れることができるんだ。捨てたもんじゃない。よしよし。
もう少しおしてみるか。この疲労のままもう少し試してみるか。
どんなことでも肉体の限界を知ることは、後に役立つはずだ。
もう少し、おしてみるか。

と、被虐に快楽だかなんだかを楽しみ、目の前に缶コーヒーが2缶。
今日、稽古場に6名のお客様。
その6名の方を前に通し稽古をしてきた。
自分は、音楽を流したり、叫んだり、照明をあれこれしたり。
小学生の作文のようだけど、こうとしか書けない。

楽しかった。

通し稽古を始める前に、そのお客様に、
「この舞台は、ポップな青春物語ですよ」と宣言した。

「いいですねえ!青春もの、好きですよ」と答えられた。

宣言どおり!
だが満身創痍。

本番まで2週間。楽しい2週間が始まる。わくわく。
劇団再生にできることがあるだろうか。
劇団再生にできないことがあるだろうか。

音楽を操作しながら、照明を操作しながら、劇団員を見ていた。
物語を見ていた。ひとごとのように楽しんでいた。
見るべき舞台があるとするならば、これだ!と、
6人のお客様の後頭部に叫んだ。

本番まで2週間。
こんなにうきうきとしている心がある。
体は、うだうだしているのに、心が躍る。

劇団でお出しして、飲まれることのなかった缶コーヒーが2缶。
持って帰ってきた。

BOSS贅沢微糖が2缶。
並べて置いた。

なんで人間は眠らなきゃいけないんだろう。
そんな時間なんかないはずなのに。
なんで食べなきゃいけないんだろう。そんな時間はないよ。
神様になりたいな。

こうやって今日の記事を書いた。
読み返すまでもなく、破綻している。
破綻をよしとできるのは、やっぱり今日という日を緊張して迎えたんだな。
そして、やっぱりそこから今日、解放されたんだ。

神様になりたいな。

『頭山満と近代日本』著/大川周明_編纂/中島岳志
『大アジア燃ゆるまなざし 頭山満と玄洋社』読売新聞西部本社 (編集)
『十八史略『【新書漢文大系】著/林秀一_編集/堀江忠道
『日本主義的教養の時代』編集/竹内洋・佐藤卓己