●704●『壁』幻想の未来/文化への不満』
2009年3月9日 19:25:11
『壁』安部公房(265)
『幻想の未来/文化への不満』著/ジークムント・フロイト_訳/中山元(439)
本を読んでいるときに全く別の思考が入り込んでくることがある。
埴谷雄高やドストエフスキーを読んでいたりするとそれが顕著だ。
そして、フロイトも。
全く別の思考。
それは、本文中の一言からの想念の飛翔であったり、
やはり、たった一言からのぼくの記憶の喚起であったり。
罪の記憶を呼び起こされるのは、安部公房の言葉だ。
いつもそうだ。
安部公房を読むと記憶の遥か下層に押し込められていた記憶が蘇る。