●681●3月/7603ページ●『調律の帝国』『恋と股間』『こどものためのお酒入門』
2009年4月3日 01:14:52
まずい・・・
ノルマに全然足りなかった・・・
思い返してみても、確かに読んでない・・・
公演があるからと、体調が悪いからと、読書をしていなかった・・・
月10000ページノルマなんか簡単だよ、と豪語していながら・・・
まずい・・・
トークライブで、いかにも読書家です! という偉そうな顔で話しながら、
なんだこの様は!
しかしまあ、過ぎたことは過ぎたこと。
できなかったことはできなかったこと。
4月で取り戻そう!
年間12万ページ!
それはそうと、本番前日に自宅に届いた大量の本。
『世界教養全集』全38巻。
こりゃ凄い! と会場に持ち込み、舞台美術に使った。
鈴木さんも全集を目の前にして、懐かしそうに話が盛り上がった。
そりゃ、盛り上がるってもんだ。
こんなにおいしそうなメニューばかり。舌なめずり。
チキンカツカレーも山梨のあの蕎麦も、環七沿いの例のラーメンも、
自分で作る特別焼きそばも、完璧な目玉焼きも、顔色を失くす。
『哲学物語』デュラント
『随想録』モンテーニュ
『箴言と省察』ラ・ロシェフコー
『無心ということ』鈴木大拙
『侏儒の言葉』芥川龍之介
『論語物語』下村湖人
『歴史とは何か』チャイルド
『世界文学三十六講』クラブント
『北の人』金田一京助
『地球の起源』スマート
『百万人の原子学』M・アイディノフ/H・ラクリス
『生と死』F・メチニコフ
『ジョゼフ・フーシェ』S・ツヴァイク
『悪魔の弁護人』フレーザー
・・・・・
ほんの一部どころか、こんなのがあと10倍も収録されている。
『調律の帝国』見沢知廉(190)
『恋と股間』杉作J太郎(250)
『こどものためのお酒入門』山同敦子(241)
公演を終えて数日がたった。
体をぶっこわし、社会復帰できないまま、数日がたった。
栄養失調に過労だと、言われた。
治療もくそもない、と、ブドウ糖を血液に強制的に何時間も入れられた。
普段の体重は、62kg
公演二日目にはかると、55.5kg
55kgまでは経験済みだ。大丈夫大丈夫、と思っていたけれども、大丈夫じゃなかった。
先日、医者に「今日は何を食べましたか?」と聞かれた。
公演でいただいたお菓子を食べていたので、そう答えた。
昨日は? と聞かれ、お菓子とおにぎり。
その前は? エンガワ2貫・つぶ貝2貫・びんとろ2貫、あとお菓子。
忙しかったのですか? いや、そうでもないんですけど、演劇の本番がありまして。
役者さんですか? いえ、役者じゃないんですけど。
お菓子が好きなんですか? ええ、まあ、好きと言えば好きです。
お菓子ばかりじゃだめですよ。 そりゃまあわかってますけど。
わかってるならきちんと食べないとだめですよ。 子供じゃないんだから。
そりゃ、わかってたんだけど、なんか食べられなかったんだ。
高木さん、血液がどろどろですよ。
えっ!
時間がかかりますけど、仕方ないですよ。
えっ!
栄養失調と言うか、過労ですね過労。
はい、次の人。
うーん、そうか。
まあ、仕方ない。
楽をして何かが創れるならそれにこしたことはない。
そんな才能に憧れる。けれども、これまでそんなことは一度もなかった。
楽をして、何かができた試しはない。
もちろん楽をして舞台を創ることができればいい。そりゃいい。
でも、なぜかそうできない。
毎日ぐっすりと眠って、きちんと食べて、笑顔に笑顔を重ねて、
スキップ踏んで「おはよう!」と芝居ができればいい。
でも、なんでかそうできない。才能の問題か、演劇という性質の問題か。
わからないけど、そうできない。
公演を終えた次の日、8月の公演のことばかり考えている自分がいた。
脚本が見えている。絵が見えている。あの阿佐ヶ谷ロフトの彩が見えている。
準備には、これまで以上に時間がかかるだろう。
たくさんの手がいるだろう。
演劇以上の意義を持つ8月だ。
公演を終えた次の日。数人の方から連絡をいただき、8月の公演のことを話した。
あまりにも大きな期待。
今も生きている、見沢知廉。
社会復帰できないまま、真夜中。
すぐにエネルギーになるというパスタを食べた。
お菓子も食べた。
真夜中。これから処理しなければならないことを付箋に書いて机に貼り付けた。
20数枚になった。
帰ろう、帰ろう、と真夜中。
人間に戻りたい、戻りたい、と真夜中。
20数枚の未来を前に呪文のように繰り返す。
帰りたい、帰りたい、戻りたい、戻りたい。