●451●『世界教養全集19』
2009年4月7日 23:27:50
鈴木邦男さんから頂いた全集に手をつけた。
第1巻から読もうと思ったけれども、「悪魔の弁護人」を読みたくて、
19巻からスタート。
全集を読もう!
と、全集ばかり読んでいる。
近代日本思想大系は、どこを探しても全巻セットを見つけられず、
仕方なく1巻ずつ購入して読んでいる。
安いものでは、数百円で手に入る。高くても2,000円くらいか。
今日、次の「吉野作造集」が届いた。900円。
待ちに待った一冊だ。
昨日読了した、和辻哲郎集。
そこにあったのは、おそろしく一徹な宗教への目とリアルを見る目だった。
道元の善と悪。親鸞のそれ。
そこから止揚し始めていく日本精神。
和辻哲郎は一体何者なのか、と一晩考えていた。
そして、「世界教養全集」に手をつけた。
シュリーマンの「先史時代への情熱」は読んだことがあった。
わくわくしながら読んだことを覚えている。
目的は、「悪魔の弁護人」
読み始めてすぐには、論点が何かわからない。
例証がこれでもかと居並ぶ中で、著者のテーマを推測していく。
キーワードは、迷信・尊崇・恐怖・畏怖・呪術・王・・・
一体何が言いたいんだ! と思う。
全方向的な例証が少しずつ形をなしてくると、
一気に論点が爆発する。
うまい!
と、読者だから許される上から目線で唸る。
鈴木さんがよく言う。
この本は教えたくない。誰にも言いたくない。
自分だけの宝物にしたい、と。
そんな本だ。