●1125●『ウェブはバカと暇人のもの』『裁判長!話が違うじゃないですか』『暴走するセキュリティ』『人生の軌道修正』『今こそアーレントを読み直す』

2009年7月3日 21:49:55



できたところまでの脚本を劇団員に送った。
メールで一度に全員に送った。メールソフトで劇団員のアドレスを選ぶだけだ。
ぼくが初めて劇団を持った20年前、脚本を配るのは、コンビニでコピーして手渡しだった。
あの頃、書院というワープロを使い、入力し、そのまま一部出力し、
劇団員みんなで手分けして、コピーしたものだった。
今思うと高くついたものだ。コピー代は、今と変わらず一枚10円。

今日、できたところまでの脚本を送った。
今頃、劇団員は出力し読んでいるだろうか。

思想書がまとめて読み終わり、なんだか一息ついた感じで、
頂いてそのままになっていた本を手に取った。まずは新書からだ、と読み始めたら、
5冊、読み終えた。やっぱり新書は読みやすい。あっという間に読めてしまう。
ページ数を稼ぐにはもってこいだ。それに、基本的に時局を論じたものなので、
最近の世論や反世論や思潮や論点をまとめて把握できる。
思想書ばかり読んで、テレビは見ないし、新聞も読まなので、
社会の思想性がどっちに志向しているのか、おいてけぼりになっていた。
今日読んだ5冊は、まさに時局本で、なるほど、今、日本はこうなのね、と、把握した。

5冊1000ページ5時間で、一気に理解できるという効用は、新書以外にはないかもしれない。
ウェブを取り巻く問題、裁判員精度問題、犯罪と死刑、心の闇、バランス思想。
そんな最近時局の事ごとが5時間で頭に入るなら楽なもんだ。
とはいえ、5冊読んだくらいでは、目の前のいくつもの本の山は微動だにしない。
そして、5冊の新書を読んで、

ちゃんと思想書を読もうと、あらためて思った。
また、一気に併読するか。
『世界の名著』は、オウエン、サン・シモン、フーリエを読み進めている。
『世界教養全集』は、基督教関係だ。
「基督教の起源」や「キリスト者の自由」なんかが収録されている。
そして、収録されている最後は、「後世への最大遺物」内村鑑三・・・
こないだ読んだばかりなのに・・・
『近代日本思想大系』は、明日あたり、「柳宗悦集」が届く。

思想書を併読しながら、少しずつ(今日みたいに)頂き物の本の山を崩していくか。

『ウェブはバカと暇人のもの』中川淳一郎

(248)

『裁判長!話が違うじゃないですか』池内ひろ美・大久保太郎

(256)

『暴走するセキュリティ』芹沢一也

(189)

『人生の軌道修正』和田秀樹

(206)

『今こそアーレントを読み直す』仲正昌樹

(226)

今日、書いたところまでの脚本を劇団員に送った。
メールに添付すれば、すぐにみんなに届けてくれる。
あらためて凄いなと、思った。

脚本を送るにあたり、目を通し不備に手を入れた。
そして、この先は、続きは、ラストシーンは、と考えた。
考えたというか、見えているイメージをどう言葉にするのかなあ、ぼく、と思った。
書きたいように書いている脚本だ。
ここ最近の脚本のように、

物語に縛られ、文体に縛られ、単語の活用に縛られ、
登場人物に縛られ、予定調和に縛られ、何もかもに縛られては、いない。
自由だ。驚くほどに自由だ。
物語から解き放たれ、
文体からも登場人物からも前後の連絡からも完全に自由にあるこの脚本。

この先、どうなるんだろう、と楽しく思う。

昨日、稽古場で稽古をしたところまでのタイムを計ったら、
自分が計算していた時間より、10分長かった。
それは、

と、昨晩中考えていた。
ぼくのはじめにありきのイメージでは、今あるものよりも10分短い。
そのことに根拠は何もないけれども、10分短いはずなんだ。
じゃあ、なんで10分長く創られたのか。

答えは、簡単に出た。
答えが出たら、体が壊れた。
答えが出たら、稽古場に行きたくなった。さて、バイクで2分、稽古場に行くか、と
激しい衝動。集中力がもたないことがわかっているけれども、
永遠に稽古をし続けていたい、

最近よく思う。
焦っているのか、そりゃそうかもしれない。
時間がない、時間がない、今しかない、今稽古をしなければ、と半ば脅迫的に、
(多分)ぼくが、追い詰めている。

今頃、劇団員は脚本を読んでいるだろう。
どんな顔して読んでるだろうか。
何を思って読んでいるだろか。
みんなの顔を思い浮かべる。