●1786●『世界教養全集11』『世界教養全集20』『ヒトラー語録―狂人か、超人か、天才か』『パリ・コミューン』『湖西線12×4の謎』
2009年10月13日 22:29:58
先週は雨が続き、本ばかり読んでいた。
劇団のこまごまとした雑務を片付けたり、次の企画のことを考えていたり、
そして、本を読んでいたり、脚本を書こうかな、と思ってみたり、
昔の脚本に手を入れ続けてみたり、本を読んでみたりl
見沢さんが遺した漫画を読んでみたり、外は雨が降り続けていたり、夜は夜だったり、
手紙を書いてみたり、
不意に真夜中、口からこぼれるぼくの言葉に感傷を抱いてみたり、、
ある一つの決断をしようとしている自分に気付いてみたり、
ずっと本ばかり読みながら、
『世界教養全集』全38巻を読み終えた。
今年の4月から読み始めた全集だ。半年で読み終えた計算だ。
首にそっと手をやる真夜中、
くせのように、首に触れてみる。
眠れないから本を読み続けるのか、本を読み続けるから眠れないのか、
ただ、
ただ、時間が欲しい、と思う。
首にそっと手をあて、ぼくのその決断を思う。
もう少しだ、もう少しだ、もう少しだ、と呪文のように唱える真夜中に、
ぼくは、ぼくをする。
『世界教養全集』は素晴らしかった。
かつて読んだ作品もたくさん収録されていたけれども、
これを機に全部読み直した。読めば読むほど、わからなくなり、そんな自分を恥じる。
(あの時は一体何を読んでいたんだ)と。
目の前には、『近代日本思想大系』が二冊。
難解この上ない、「田辺元集」と
誠実この上ない、「鈴木大拙集」
夜だ。
言葉を「見」たことはありますか、と空に問う。
言葉を見たことはありますか、と。
次の舞台は11月12日。『天皇ごっこ〜空の起源〜』だ。
画は、見えた。見えている。違和感なく見えている。
音楽も決まった。30分ではなく、できれば2時間くらいの作品にしたいと感じている。
先週の雨や台風も遠い過去に感じ、今日は、今日。
夜は、夜。真夜中は真夜中。
偉大な真夜中を、感じる。
それが、そこにやってきている。
ぼくたちの偉大な真夜中だ。
祈るように首に手を当て、ある一つの決断とその偉大な真夜中を待つ。
本を読みながら、読むことで恥をかきながら。
脚本を書きながら、書くことで恥をかきながら。
ただ、ただひたすらに、罰を待つ。
ただ、待つ。
読みながら、書きながら。
『世界教養全集11』
(590)
『世界教養全集20』
(480)
『ヒトラー語録―狂人か、超人か、天才か』大杉剛夫
(266)
『パリ・コミューン』柴田三千雄
(222)
『湖西線12×4の謎』西村京太郎
(228)
机の上に、メモの断片が散乱している。
やるべきリストであったり、必要な金額であったり、
脚本の着想であったり、口をつくぼくの一言であったり、
メイクスケッチであったり、思いついたタイトルであったり、
そんなメモを一枚ずつ見直してみた。
整理しながら、優先順位をつけていく。優先順位はつかなかった。
今日も夜。もすうぐ真夜中だ。
横になるまでに一本の映画を見ることができるだろう。
「LEON」か「コナン」か「ニキータ」か、それとも、
ジブリで勝負してみるか、或はフランスあたりか、イタリアか。
次の舞台の音楽は決まった。
決まって、ツタヤで借りてきた。
次の舞台のオープニングもできた。書き始めるべきか。いや、あと数十時間寝かしてみよう。
次の舞台のエンディングも見えた。口にすべきか。いや、自分の主体的なペンを信じてみよう。
次の次の舞台の画は見えた。書き始めるべきか。いや、これまでどおり、
頭の中で嫌と言うほど創り続け、呆れるほど頭の中のそれを読み続けてからだ。
ほら、もう真夜中だ。
偉大な真夜中も近付いてきている。
万年筆が、
脚本じゃなく、手紙を書こうとしていることに気が付いた。
『世界教養全集11』
(590)
「芸術の歴史」H.ヴァン・ルーン 玉城肇訳
『世界教養全集20』
(480)
「魔法―その歴史と正体」K.セリグマン 平田寛訳
『世界教養全集』目録
『世界教養全集1』(487)
・「哲学物語」著/W.デュラント_訳/豊川昇
『世界教養全集2』(531)
・「随想録」M.モンテーニュ 関根秀雄訳
・「箴言と省察」ラ・ロシュフコー 市原豊太 平岡昇共訳
・「パンセ」B.パスカル 松浪信三郎訳
・「覚書と随想」サント・ブーヴ 権守操一訳
『世界教養全集3』(592)
・「愛と認識の出発」倉田百三
・「無心ということ」鈴木大拙
・「侏儒の言葉」芥川龍之介
・「人生論ノート」三木清
・「愛の無常について」亀井勝一郎
『世界教養全集4』(585)
・「三太郎日記 第一」阿部次郎
・「生活の発見」林語堂 阪本勝訳
・「若き人々のために」R.L.スティーブンスン 橋本福夫訳
・「愛、愛よりも豊かなるもの」J.シャルドンヌ 窪田船彌訳
・『世界教養全集5』(516)
・「幸福論」アラン 白井健三郎訳
・「友情論」ボナール 安東次男訳
・「恋愛論」スタンダール 大岡昇平訳
・「現代人のための結婚論」 H.A.ボウマン 堀秀彦訳
『世界教養全集6』(468)
・「日本的性格」長谷川如是閑
・「大和古寺風物誌」亀井勝一郎
・「陰翳禮讃」谷崎潤一郎
・「無常といふ事」小林秀雄
・「茶の本」岡倉覚三 村岡博訳
『世界教養全集7』(522)
・「秋の日本」P.ロチ 村上菊一郎・吉氷清 共訳
・「東の国から」L.ハーン 上田保訳
・「日本その日その日」E.モース 石川欣一訳
・「ニッポン」B.タウト 篠田英雄訳
・「菊と刀」R.ベネディクト 長谷川松治訳
『世界教養全集8』(484)
・「論語物語」下村湖人
・「聖書物語」H.ヴァン・ルーン / 山室静訳
『世界教養全集9』(531)
・「基督教の起源」波多野精一
・「キリストの生涯」J.マリー 中橋一夫訳
・「キリスト者の自由」M.ルター 田中理夫訳
・「信仰への苦悶」P.クローデル J.リヴィエール 木村太郎訳
・「後世への最大遺物」内村鑑三
『世界教養全集10』(552)
・「釈尊の生涯」中村元
・「般若心経講義」高神覚昇
・「歎異抄講話」暁烏敏
・「禅の第一義」鈴木大拙
・「生活と一枚の宗教」倉田百三
『世界教養全集11』(590)
・「芸術の歴史」H.ヴァン・ルーン 玉城肇訳
『世界教養全集12』(558)
・「美の本体」岸田劉生
・「芸術に関する101章」著/アラン_訳/斎藤正二
・「ロダンの言葉」著/A.ロダン_訳/高村光太郎_編/今泉篤男
・「ゴッホの手紙」著/V.ゴッホ_訳/三好達治
・「回想のセザンヌ」著/E.ベルナール_訳/有島生馬
・「ベートーヴェンの生涯」著/ロマン・ロラン_訳/平岡昇
『世界教養全集13』(549)
・「世界文学三十六講」著/クラブント_訳/秋山英夫
・「文学とは何か」著/G.ミショー_訳/斎藤正二
・「文学―その味わい方」著/A.ベネット_訳/藤本良造
・「世界文学をどう読むか」著/ヘルマン・ヘッセ_訳/石丸静雄
・「詩をよむ若き人々のために」著/C.D.ルーイス_訳/深瀬基寛
『世界教養全集14』 (460)
・「新文章読本」川端康成
・「日本文芸入門」西尾実
・「世々の歌びと」折口信夫
・「俳句読本」高浜虚子
・「現代詩概観」三好達治
『世界教養全集15』(421)
・「空想から科学へ」著/F.エンゲルス_訳/宮川実
・「共産党宣言」著/K.マルクス・F.エンゲルス_訳/宮川実
・「職業としての政治」著/M.ウェーバー_訳/清水幾太郎・清水礼子
・「矛盾論」著/毛沢東_訳/竹内好
・「第二貧乏物語」河上肇
『世界教養全集16』(589)
・「人間の歴史」M.イリーン / 八住利雄訳
・「世界文化小史」H.G.ウェルズ / 藤本良造訳
・「歴史とは何か」G.チャイルド / ねずまさし訳
『世界教養全集17』(544)
・「日本文化史研究」内藤虎次郎
・「黒船前後」服部之総
・「蘭学事始」杉田玄白 緒方富雄訳
・「おらんだ正月」森銑三
『世界教養全集18』(462)
・「黄河の水」鳥山喜一
・「史記の世界」武田泰淳
・「敦煌物語」松岡譲
・「長安の春」石田幹之助
『世界教養全集19』(451)
・「過去を掘る」著/C.L.ウーリー_訳/平田寛
・「発掘物語」著/D.マスターズ_訳/平田寛・大成莞爾
・「先史時代への情熱」著/H.シュリーマン_訳/立川洋三
・「悪魔の弁護人」著/J.G.フレーザー_訳/永橋卓介
『世界教養全集20』 (480)
・「魔法―その歴史と正体」K.セリグマン 平田寛訳
『世界教養全集21』 (485)
・「海南小記」柳田國男
・「山の人生」柳田國男
・「北の人」金田一京助
・「東奥異聞」佐々木喜善
・「猪・鹿・狸」早川孝太郎
『世界教養全集22』(489)
・「山行」槙有恒
・「エヴェレストへの長い道」著/E.シプトン_訳/深田久弥
・「山と渓谷」田部重治
・「アルプス登攀記」著/E.ウィンパー_訳/石一郎
『世界教養全集23』(457)
・「シルク・ロード」著/S.ヘディン_訳/長尾宏也
・「ベーリングの大探検」著/S.ワクセル_訳/平林広人
・「暗黒大陸」著/H.スタンレー_訳/宮西豊逸
『世界教養全集24』(507)
・「アムンゼン探検誌」著/R.アムンゼン_訳/加納一郎
・「人間の土地」著/サン・テグジュペリ_訳/堀口大學
・「たった一人の海」著/A.ジェルボー_訳/近藤等
『世界教養全集25』(535)
・「孤独な散歩者の夢想」著/J.J.ルソー_訳/大田不二
・「一粒の麦もし死なずば」著/A.ジイド_訳/堀口大學
・「水と原生林のあいだで」著/A.シュヴァイツァー_訳/和村光
『世界教養全集26』 (548)
・「ある革命家の思い出」P.クロポトキン 高杉一郎訳
・「アラビアのロレンス」R.グレーヴズ 小野忍訳
『世界教養全集27』 (534)
・「エリザベスとエセックス」L.ストレチー 片岡鉄平訳
・「ディズレーリの生涯」A.モロワ 安東次男訳
・「ジョゼフ・フーシェ」S.ツヴァイク 山下肇訳
『世界教養全集28』(585)
・「福翁自伝」福沢諭吉
・「ある心の自叙伝」長谷川如是閑
・「わが精神の遍歴」亀井勝一郎
『世界教養全集29』(480)
・「百万人の科学概論」著/J.L.シング_訳/市井三郎
・「科学と実験の歴史」著/F.S.テイラー_訳/平田寛・稲沼瑞穂
・「物とは何か」著/W.ブラッグ_訳/三宅泰雄
・「自然現象と奇跡」著/V.A.メゼンツェフ_訳/藤川健治
『世界教養全集30』 (506)
・「数と数学」D.E.スミス J.ギンスバーグ
・「ろうそくの語る科学」M.ファラデー
・「燈火の歴史」M.イリーン
・「音の世界」W.H.ブラッグ
・「自然と人間の闘い」 M.イリーン
『世界教養全集31』(524)
・「神秘な宇宙」著/J.H.ジーンズ_訳/鈴木敬信
・「地球の起源」著/W.M.スマート_訳/中山茂
・「百万人の原子学」著/M.L.アイディノフ・H.ラクリス_訳/金関義則・吉沢孫兵衛
『世界教養全集32』(493)
・「微生物を追う人々」著/ド・クライフ_訳/秋元寿恵夫
・「技術のあけぼの」著/ズヴォルィキン/シュハルジン_訳/桝本セツ
『世界教養全集33』(523)
・「生と死」E.メチニコフ 八杉竜一訳
・「性の心理学」H.H.エリス 大場正史訳
・「精神分析入門」S.フロイト 懸田克躬訳
・「からだの知恵」W.B.キャノン 舘鄰 舘澄江訳
『世界教養全集34』(522)
・「ファーブル昆虫記」著/J.H.ファーブル_訳/平岡昇
・「ラ・プラタの博物学者」著/W.H.ハドスン_訳/寿岳しづ
・「ビーグル号航海記」著/C.R.ダーウィン_訳/才野重雄
・「シートン動物記」著/E.T.シートン_訳/内山賢次
『世界教養全集・別巻1』 川端康成編(513)
・日本随筆・随想集
『世界教養全集 別巻2』編/中野好夫(622)
・東西 文芸論集
『世界教養全集 別巻3』編/亀井勝一郎(551)
・東西 日記・書簡集
『世界教養全集 別巻4』編/大内兵衛(511)
・語録 永遠の言葉