『ファイナンシャル フォーラム』この連載の始まりを思い出したりする

2010年2月16日 00:39:30

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担当の方とのひょんなことでの出会いだった。
それは、確かに出会いだった。それが、この連載の始まりだった。
その日をはっきりと思い出せる。その状況をはっきりと。

確かに出会いだった。
もう5年になるんだ。5年か。それが長いのか、短いのか、それはわからない。
ただ、毎回毎回自分の集中力を試しながら、ただ、書いてきた。800字。
一度も楽に書けたことなんかない。一度も満足したことなんかない。

出会った担当の方に今も一から指導されながら、800字を仕上げる。
800字。原稿用紙2枚。
何だ、たった2枚か、と思うこともある。そりゃそうだ。
脚本を書いたりすると、その何十倍もの量を書く。

先日書き上げた脚本は、4万字だ。原稿用紙で160枚。
それと比べるとそりゃ少ない。でも、比べられるもんじゃない。
ただ、ひたすらに書いてきた。今も書いている。

一冊の本を選ぶ。一冊の本を読む。
読みながら考える。心に残っていく言葉と出力されるであろう言葉を秤にのせていく。
どんな書き出しが相応しいだろうか。
どんな論旨展開が自然だろうか。
どんな質量がこの本の本旨を伝えられるだろうか。
言葉の重さや軽さを計りながら、その繋がりに注意を払う。

大体の路線を決めたら書き始める。
一稿目は、倍くらいの文量になる。そこから、半分以上を削る。
削って500字くらいにしたら、今度は少しずつ足していく。
言葉の重さと軽さを計りながら、少しずつ、少しずつ、足していく。

ゆっくりと800字に近づける。
その頃に、担当の方が浮かんでくる。
(このまままとめて大丈夫だろうか)
(どんなダメが帰ってくるだろうか)
不安を感じながらもそれでも毎回自信を持って、原稿を送る。

自信は、打ち砕かれることの方が、多い。

考え抜いて書き上げた800字の自信。打ち砕かれても打ち砕かれても、
それでも、自信を持って書いてきた。今も書いている。
満足することはないだろう。それでも自信満々で原稿を書いている。

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ここのところの忙しさで足が向かってませんが、
この寒気が抜けて、いくつかの締め切りをクリアしたら、また電車に乗って京都館へ。
そして、今年は本当の京都にのんびり行くか、と。


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