APOCシアターという劇場

2010年11月18日 23:29:14

セットがセットなだけに中二階にある調光室からでは、照明も音響も創れない。
照明・音響とも操作卓を観客席に下してのシーン創り。
照明若林恒美さん、音響大和二矢さんが、急ごしらえの操作卓で調整を続ける。

劇場は、APOCシアター。
下見に行って、一目で気に入った劇場だ。館内は全面禁煙。
喫煙は、入り口を出たこの場所。空が見える場所だ。

宮永歩実、森本薫、磯崎いなほ。
劇場一階のカフェ。カレーがなんともいえぬおいしさ。
とんでもない美術を快く受け入れ、そして館主自ら楽しんでくれた劇場。

編集者椎野礼仁さんと市川・ころすけ・未来。
何の話をしているのか。礼仁さんは、にこにことご機嫌の顔だ。

初日が終わっての一階カフェ。
乾杯をして、みんながあちこちで雑談。
磯崎いなほとじべ。さん。じべ。さんの感想は、やはり的確で「ドキリ」とした。

宮永歩実と鶴見直斗。
本番前だろうか? 俳優はこの舞台に何を見、何を受け、何を立体しただろうか。
そして、この先に見える彼らの詩は、どんな言葉が連なるだろうか。

仕込みの合間か。照明の若林恒美さんと打ち合わせ。
煙草を一服つけながら、創造の翼を広げる。

本番前だろう。
森本薫氏はその大きな体からは想像できない細かい壮大をいつも作り上げる。
今回話題になったあの『振り子』は、彼の作品だ。

遠く神戸からスタッフとして参加してくれた吉本千穂さんと照明若林恒美さん。
カフェで食事。それにしても居心地のいい劇場だった。
オーナーや館主の心遣いがとても嬉しく感じる劇場だった。お気に入りの劇場だ。

カフェで、美術模型を前に演劇論議。
編集者高橋あづささんと吉本千穂さん。
いつも協力してくれるお二人には頭が上がらない。

戦争柄の襦袢をまとった鶴見直斗。
今回は、訳あってこの柄にこだわった。探して買った。
トークでは、今後の劇団再生の行く道を暗示した、と一応、語った。

仕込みをし、シーンを創り、本番をし、全てをばらし、一階カフェでの打ち上げ。
こんな感じがいいなあ、とのんびりと思った。
笑い声がこだました。

【撮影・ゆーこちゃん】