『あちゃらかぱいッ』色川武大
2006年3月2日 22:17:00
さて、今日の一冊です。
奇妙なタイトルですね。
このタイトルを見て、ピンときたひとは、
なかなかの、
と、途中で止めておきます。
さあ、その奇妙な一冊(内容は奇妙でもなんでもないし・・・)
『あちゃらかぱいッ』
色川武大
著者は、いろかわたけひろ、と読みます。
ご存知かな?
彼のもう一つの筆名は
阿佐田哲也!
こちらの名前の方がもしかしたら有名かもしれませんね。
『麻雀放浪記』です。
坊や哲!です。
筆名は、「朝だ!徹夜」からきたとか・・・
さて、色川さんの方ですが、直木賞を授賞されてるんですよ。
純文学です。
が、
この一冊は・・・・
さて、恒例の帯文
「彼方に消えた芸人
土屋伍一の生き様
伝説の彼方に消え去った
しがない芸人たちの生涯を描いた、
色川武大芸人小説の最高傑作」
彼は、1989年に亡くなりました。
自分は22歳でした。
彼が亡くなる数ヶ月前に、
自分は、彼にお会いしています。
ある雀荘で・・・・
真っ黒のシャツを着て、
サスペンダーでズボンをつり、
鋭い目で、
持病のナルコレプシーと闘いながら、
卓に麻雀牌を叩きつけていました。
彼は、その黒いシャツを勝負服と呼んでいました。
この本を読みました。
涙で文字がぼんやりと過去に戻ります。
自分は、素直な読者になれました。