『忘れ得ぬ翼』城山三郎

2007年5月9日 23:46:22

写真

劇団再生に入りたい、
という希望者の面接をしてきました。
2時間。
話し、語り、しゃべり。
情熱と理念。
話しながら、
オルグだ。と、自分で認識していく自分を確認。

『忘れ得ぬ翼』
城山三郎

先日、木村代表と話したのをきっかけに、
城山文学熱が高まり、
一冊。

自分が城山文学を誰かに紹介するときに
よく使うキャッチが、
『珠玉の名品』

昭和・戦争文学というカテゴリにはいるのでしょう。
でも、それは、扱っているモチーフがそうであるだけで、
書かれているのは、ぎりぎりの選択の直下で
生きようとする、そして、死んでいく、
同時代の彼ら。

死生観と理想。

こんな紹介文がのっています。

「太平洋戦争で死を紙一重で免れた男たちの心の中には、
いまなお自分の運命を決定した飛行機が飛び続けている。
彗星、月光、隼、一式陸攻…。
圧倒的な迫真力をもって再現される空中戦、飛行シーン。
敗色の濃くなった日本の空で、
絶望的な戦いを戦わされた飛行機と飛行機乗りたちの物語。
本書に通底するテーマは、
戦争下に生きた人々の死生観であり、
生き残った者が死者に捧げる鎮魂曲である。
後世に読み継がれるべき戦争文学の新たなる名作。」

かつて、
『月天』というゼロ戦乗りと司令官・整備士の物語を
書きました。
そのときに何冊か読んでいたのですが、
なんとも言えない、

城山文学でしか言えない、

『一言』があるのです。

自分にもそんな『一言』があるか・・・
それを見つけようと書いた『月天』という戯曲。

読み終えて、
次に手にしたのも城山文学。