『いかさま師』柳原 慧
2007年7月20日 22:10:05
それほど強烈だったのか、
あの夢の別バージョンを、見た。
例の『鈴木邦男氏から拳銃』
今日見た夢は、
鈴木さんが、
「あの夢ね、本となんだよ。」
と手を叩き、笑いながら言い、
そこは、高田馬場の駅前の喫茶店にもかかわらず、
「はい、本とでしょ」と、
ごとり、
テーブルに拳銃を置いた。
夢と現の狭間。
殺さねばならない人間を殺すのがテロルならば、
生かさねばならない人間を生かすのも、また
テロルではないか。
鈴木さんからもらった拳銃を使う日が来るのか。
『いかさま師』
柳原 慧
タイトルに惹かれて一気読み。
最近のミステリの傾向どおり、
ある程度のページ数があるにもかかわらず、
何故かとんでもない速度で読める。
小説が漫画に近づいている証拠。
本書もそう。
350ページ以上もあるのに、
漫画の速度で読める。
内容が、内容だからか。
とはいえ、良くない作品ではなくて、
何か不思議な印象。
それぞれのキャラクタが描かれきっていない、
という致命的な欠点があるけれど、
物語自体は好ましいもの。
もっとストイックに書き詰めればいいのに。
あと20回も書き直せばよい作品になるのになあ。
と、粗が目立つ。
けれども・・・
けれども、うーん、嫌いじゃないんだよねえ。
さて、真夜中の前奏。