『蒼白の馬上』見沢知廉
2007年8月28日 03:55:18
あっ、本がない。
と移動中に気付いた。
本屋さんに行く時間もないし、
そんな予定にはなっていない。
何か読むものがないかと、
かばんの中を覗くと、
毎日の稽古と制作の仕事。
そして、本番に向けての各方面との打ち合わせ。
どこかに不備はないか、と制作の仕事を振り返り、
どこかに落とし穴はないかと、先を見る。
何人もの人と会い、打ち合わせをする。
本番に間に合うように、
計算をする。
人の気持ちを計算する。
計算どおりに行かなくても、
計算せざるを得ない。
移動中、かばんを覗くと、
『蒼白の馬上』
見沢知廉
真っ赤な表紙が、何故かかばんの中に。
いつ入れたのか覚えていないけれど、
移動中、読み始める。
「獄中十二年―その原因となった“粛清”事件をついに小説化。
「するとやはりスパイ殺しは正しかった、ということ?…」
検事が怒鳴った・・・・・。
『ガロ』2000年7月号〜2001年2月号の連載に、書き下ろしを加え、
月刊「ガロ」連載に書き下ろしを加え、今ここに堂々の刊行。」
突き刺さるような言葉の数々。
現在取り組んでいる舞台『天皇ごっこ』。
見沢さんの言葉に浸っている、今。
本書を読みながら、
思う。
・・・これは、すごい舞台になる・・・
言葉が、あの隙間に突き刺さる、そんな舞台ができるだろう。
いつか、いつか、きっと舞台に上げよう。