『埴谷雄高 政治論集』埴谷雄高

2006年3月24日 03:33:00

写真

真夜中です。
午前3時15分。
本には、
「似合う」環境や
「似合う」天候、
「似合う」時間

というものがあります。

そして、この真夜中午前3時15分に似合う1冊。

『埴谷雄高 政治論集』
埴谷雄高

リンクの写真をご覧ください。
文庫にしてこの風格!
この堂々とした佇まい!
潔い風貌!
この景色だけで、ぐらっとなります。

さて、恒例の帯文です。
なんですが、
なんというか、最近の帯には魅力がありません。
この一冊にしても、
消費者に
「別に買ってくれなくてもいいよ」
って、やる気のない、
というか、
「おい!本気で帯を書いてんのかよ!」
って怒りたくなるようなものばかりです。
さて、
内容は素晴らしいのですが、
帯は、恥かしくて、とても紹介できません。

なので、
裏の文章を、ご賞味あれ。

「戦後世代の思想形成に深く影響を与えた埴谷雄高。
思考の小説化を試み、思索的想像力によって創出された
『死霊』を裏打ちする想像力、
政治理論、文学論等を埋め込んだ
『埴谷雄高評論選集』全3巻のうち、
政治的考察を展開する
第1巻<政治論集>。
『政治をめぐる断想』
『政治の中の死』
『現実政治の狙撃』
『死滅せざる<国家>について』
などを収録。」

です。

すばらしい作品群です。
孫の代までの1冊。
もちろん、全集を手にいれるも良し!
というか、
こういった作家の文章が文庫化されるというのは、
本当に素晴らしいことで、
書店でこれを見たときには、
すぐには信じられませんでした。
「よくやった、講談社!」
と喝采をあげたものです。
これまでの出版の形から言って、
文庫化が一番なさそうな、一冊なんですよ。
講談社に拍手。
でも、
帯にブーイング!
さて、一言。

本物の衝撃!