『人権の思想』【戦後日本思想大系2】編集・解説_武田清子
2007年10月5日 22:39:05
さて、第2巻も読了。
編者で解説を書かれているのは、
国際基督教大教授(当時)の武田清子女史です。
冒頭に掲げられている彼女の解説が素晴らしい。
『人権の思想』【戦後日本思想大系2】
編集・解説_武田清子
内容を引用すると、
「天皇制の圧制を体験した日本人にとって、
人権の確立こそは戦後最大の決意であり、
その思想的再生の根元にかかわる問題である。
巨大組織による人間圧殺の新たな状況の出現に直面して、
その実践的議題はますます深い」
とあります。
本書には、戦後間もない時代の
人権に関わる様々な問題が取り上げられています。
新憲法のこと、
世界人権宣言、
児童権利宣言、
村八分のこと、
身体障害者のこと、
松川裁判、
入会問題、
小繋事件、
部落問題、
小松川事件、
公害問題、イタイイタイ病、
吉田石松冤罪問題、
沖縄問題・・・・
そうそうたる著者陣の30編近い論文です。
【戦後日本思想大系】は、
1968年から1974年にかけて、
筑摩書房から刊行された全16巻の書群です。
現在第3巻目。
明日にでも読み終わりそうです。
それにしても、
大系と名づけられているのがわかります。
解説 「人権思想の峰と淵」 武田清子