『アナーキズム』浅羽通明
2007年11月28日 02:54:38
コード名「鈴木邦男と愉快な右翼達」から一冊。
先日の『ナショナリズム』と対になっている本。
同様にとても読みやすい本。
どうして読みやすいんだろうと、
読了後しばし考える。
新書という形態で、文字は大き目か?
改行は多いほう。
大体2ページごとに小見出しが入る。
適度な文量の引用と数ページの解説。
そして、関連引用に。
構成と展開そのものに速度感があるのだろう。
『アナーキズム』
浅羽通明
前作同様とっても、とっつきやすい。
冒頭がセックス・ピストルズ「アナーキー・イン・ザ・UK」と
ジョン・レノンの「イマジン」から始まり、
ニヤニヤしながらどんどん読んでしまう。
多くの思想書を取り上げながら、
解説をしていく。
日本の名著46「大杉栄」
竹中労・かわぐちかいじ「黒旗水滸伝」
鈴木貞美「大正生命主義と現代」
滝沢誠「権藤成卿」
埴谷雄高作品集3「政治論文集」
勝田吉太郎著作集第四巻「アナーキスト」
宮田登「ミクロ信仰の研究」
鶴見俊輔「方法としてのアナキズム」
松本零士「宇宙海賊キャプテンハーロック」
笠井潔「国家民営化論」
「ナショナリズム」もそうだが、
章の終わりに『読書ノート』という数ページがあり、
そこには、
関連書籍が紹介されており、
その数ページだけでも堪能できる。
「読書ノート」に紹介されている本を
片っ端から読んでいくというのも
一つの手だろう。
現在ではなかなか入手が難しい本もあるみたいだけれども、
その困難を含め楽しい計画。
国会図書館でもよし、
神田を探し回るもよし、
インターネットで探すもよし。
さて、「鈴木邦男と愉快な右翼達」シリーズも
小休止を迎えられそうな感じ。
木村三浩さんからのおすすめの本もまもなく読了するだろう。