『ネット右翼ってどんなヤツ?』別冊宝島
2008年1月23日 22:39:24
パソコンって凄いなあ、とあらためて思うよ。
4月に劇団再生の公演が決まった。
先日、唐突に決まった。
日程は、3秒で決まった。
公演を行う、となると、
脚本を書かなければならない。
稽古をしなければならない。
宣伝をしなければならない。
お客さんに見せるためにいろいろなことを考える。
公演が決まる直前までは、
頭の中にそれを考えるパテーションがなかったのに、
阿佐ヶ谷の地下で日程が決まった瞬間に、
脳にパテーションがきられ、
いくつかのディレクトリが自動で作成され、
きちんと階層化された。
と、パソコンに置き換えてみるとわかりやすい。
というよりも、
脳の中で行われる思考活動を整理し、
形にしたものがパソコンの概念で、
パソコンって凄いなあ、と思うのです。
パソコンが発展してきた過程で名づけられてきた様々な言葉。
その名づけられたパソコン用語に助けられている。
自分の思考活動は、ありふれたパソコン用語によって、
随分と整理されている。
例えば、さっきのディレクトリ、階層化、自動で作成、とか。
頭の中であれこれを考えているときに、
少しでも、何かを見失うと、
まず「cd」とコマンドを入力する。
自分のカレントディレクトリを確認するために。
自分の立ち位置を確認するために。
その作業は、書店に足を運ぶことでも実現できる。
書店に入ると、
自分が今、何を考えていて、
自分は今、何を考えるべきで、
そして、自分が抱えている不安焦燥喜怒哀楽の全てを生理的に把握できる。
直感できる、という方が正しいかな。
今、書店に並んでいる一冊。
先日出版されたばかり。
木村三浩さんに手渡された、一冊。
『ネット右翼ってどんなヤツ?』
別冊宝島
唐突なタイトル。
タイトルを見て、笑ったなあ。
ヤツ、って・・・
んでもって、サブタイトル、というか、キャッチに、
「嫌韓、嫌中、反プロ市民、打倒バカサヨ」
4月の脚本を書き始める前に、
さらっと一気に読みました。
対談とか、インタビューとか、漫画とか、解説で構成されているので、
どんどん読めるし、テーマは一つなので折り合いもすんなりで、
短時間で読み終えました。
読後感。
単純に面白かったなあ。
過激な言葉があちこちにでてくるけど、
その言葉の背後にある精神性に過激なものを感じずに、
苦笑したり、突っ込んだりしながら、楽しく読みました。
木村三浩さんも記事を書かれています。
蜷川正大さんも書かれています。
お二人ともきちんと正論を通し、
人柄のうかがえる記事でした。
アマゾンの宣伝文には、こんな一文。
「ネット上を縦横無尽に暴れまわるネット右翼。
はたして彼らはどんな人たちなのか。
様々な取材網を使って、とうとうその正体を捕まえた。
彼らは、ネットで発言するようにほんとう過激なのか。
オフでは普通のサラリーマンだったり、学生、
そしてかわいい女性まで、驚きの素顔とは?
ネット右翼の実態にプラス、彼らが引き起こしてきた様々な事件、
そして、その存在の意味とは何か?
社会評論家が論じる。」
実際に自分は、そのネット右翼という人と接点がないので、
それこそなんとも言えないのだけど、
なんというか、文化だなあ、と単純に思ったり。
2ちゃんとかを見たりも参加したりもしないので、
彼らの実態がどうも具体性をもって把握できない。
なんだか、都市伝説のような印象をもったり。
とはいえ、
読み始める前に想像した印象と違って、
清々しい感じを受けたのでした。
なんでだろ?