●最近読んだ4冊●

2008年2月24日 22:50:40

稽古をしている。
稽古場で数時間を思考しただけで、
恐ろしい速度で舞台の絵が見え始めている。
それを見せ付ける俳優の力を畏れる。

今回の『天皇ごっこ』では、
演劇の本質をテーマにしている。
その演劇の本質と言うものが、
稽古場で具現されている。
脚本家の書いた言葉を悠々と超えて行き、
発声されたそれは、血と肉。

いつものこの仕事机に正座し、

舞台の全景が見え始めていることに
稽古場での力をあらためて思い知る。

いつものこの仕事机に正座して、

手が届く範囲に、本が数十冊ある。
読みかけのものは、開いたまま背を見せ、
読みたい本は、すっくと立っている。

手の届く範囲に、世界がある。
本に囲まれて、鈴木邦男さんに手紙を書いた。
この世界の中心で、演劇の大先輩に手紙を書いた。

写真

次の稽古まで一週間。

その数時間で何が見え、
そして、帰宅して、ここに座ったら何が見えるのか。

ラストシーンを書いている。