『人間の運命』第2巻・友情/芹沢光治良
2008年3月5日 22:33:22
花粉のヤツに苦しめられる。
目がかゆい、鼻が詰まる、くしゃみが出る。
寝る時には、薬を飲まないと、眠られない。
薬を飲まずに寝たら、多分窒息死するだろう。
だからといって、
花粉症対策をとることは、面倒で仕方がない。
新聞にその記事が出ていた。
外出して室内に入るときに、服についた花粉を落とす。
窓を開けるときにレースのカーテンを閉めておく。
マスクも有効。
様々な花粉症に対応する食品に、漢方。
体質改善・・・
面倒だ・・・
ごまかしでもいい、
市販の薬を飲んで、当面なんとかなるなら、
それでいい。
『人間の運命』第2巻・友情
芹沢光治良
ゆっくりと読み進めている本書。
全14巻。
制御しないと、一気に読んでしまいそうで恐ろしい。
この物語が終わることが、恐ろしい。
『邪宗門』(高橋和己)を読んでいるときにも思った感覚。
終わらないでほしい。
ゆっくり読もう、
けれども、ページが進んでしまう。
主人公、森次郎のどこに自分を投影してるのだろうか。
重なる部分は、
少ない。
でも、感情が入り込んでいく。
主人公の少年時代。
宗教・時代・家庭環境・・・・
どれをとっても、自分とリンクはしない。
けれども、
主人公森次郎の思考が手に取るようにわかる。
もしかしたら、
この森次郎は、少年の理想像なのかもしれない。
少年から青年へと成長する過程の思考的理想。
この小説は、日本人にしか書けない、哲学書。
これほど簡単な言葉で日常の形而下を超越する文学があるだろうか。
本書に取り組んでいる今月は、
ノルマを達成できないかもしれない。
全14巻で一冊。
しかし、ノルマを達成する以上の快楽を得られるだろう。