『人間の運命』完結
2008年4月1日 23:09:46
しかし、本を読んで、本を読みすぎて、命を失うのなら、
本望ではないか。
と、反論してみた。
『本を読みすぎて命を失う』とは、
具体的にどういうことか、と、布団の中で考える。
いろいろな可能性が考えられる。
それは、とても楽しい思考遊戯だった。
鈴木邦男さんも、『それいいねえ』と手を叩いて、賛同してくれるだろう。
本を読みすぎて、バイトをいくつか馘首になった。
本を読みすぎて、友人と、異性と何度も不和になった。
本を読みすぎて、いくつかの社会と断絶した。
そんな連続性の果てが、
本を読みすぎて、命を失う、ということか。
本番まで、あと10日と迫った今日、という日。
本を読む暇があれば、少しの睡眠をとればいい。
こんなに疲れているのだから。
本を読む暇があれば、きちんと食事を摂ったほうがいい。
こんなに体力を失っているのだから。
けれども、そうはできない。できないんだ。
僕は、形而下ハンターになったんだから。
形而下の事ごとくを狩りつくし、
形而下を焼き払い、
形而下と戦い続ける、ハンター。
武器は、「読書論」。
そして、僕一人の国家という「国家論」。
孤独の片手に読書論を握り締め命を失うのなら、
本望ではないか。
後に何も残さずきれいさっぱり読書論 at 形而上。(或いは、in 形而上)
「あなたはたったひとりで形而上。何を持っていきますか?」
と、聞かれた。