●3冊●『留学生日記』池内莉佳子・『パンダ通』黒柳徹子/岩合光昭・『狂った裁判官』井上薫
2008年6月1日 22:39:34
コトバの奴が無防備に横になって寝ている・・・
まるで、ネコ。
写真に撮りたいけれど、近づいたら目を覚ましそう。
キーボードの音もうるさくないように、静かに静かに入力。
モニタに流れている『麻雀放浪記』も音を消して。
目を閉じて、止まり木に頭をのせて眠るコトバ。
気持ちよさそうに、
安心しきったコトバ。
眠りなさい
眠りなさい
静かな夜。
『留学生日記』池内莉佳子
池内ひろ美さんから送っていただいた本。
見沢さんの事を書かれた手紙と一緒に。
その手紙を何度も読み返した。
自分が見沢さんの作品を演劇という表現にしたい
と感じたあのときの衝動が蘇ってきた。
自分が感じる見沢知廉、という表現。
池内さんしか知らない見沢知廉。
鈴木さんしか知らない見沢知廉。
母しか知らない見沢知廉。
切通さんしか知らない見沢知廉。
深笛さんしか知らない見沢知廉。
多様性を持つ貌だけれども、全方向的一元性を感じた見沢知廉。
だから、演劇にしたいと思ったのだ。
頂いた本は、池内さんのご息女の著作。
イギリス留学日記。
たくさんの写真と生命息吹あふれる言葉の数々。
文化・風習・食生活・言葉・会話・学校・街・・・
日本とはもちろん違う何もかもに臆することなく一歩する著者。
そこには、不安や苦しみがあるのだろうけれども、
臆することなく。
若さ、と一言で言い切ることはできない。
それは、環境は違えども現代の日本と精神性は同じだからだ。
著者のティグニティか。
臆することない一歩。
『パンダ通』黒柳徹子/岩合光昭
そんでもって、日曜日にも関わらず制作仕事を共にしてくれるゆーこちゃん。
午後から、劇団の会計を精査。
入金と出金・借り入れに今後の予定。
それを丁寧にまとめていく。
数ヶ月先までのビジョンを見る。
そのゆーこちゃんは、パンダ好き。
どのくらい彼女がパンダかは、本人しか知らない。
貸してくれたのが、この本。
帰宅して、すいすいと読んだ。
あっという間に読み終えた。
黒柳さんのパンダ好きに微笑ましく。
ほんとにパンダが好きなんだ、黒柳さん。
たくさんの写真。
確かに、かわいい。
熊の目をしているけれどもかわいい。
あの目の周りの模様の発生を考えてしまう。
ダーウィニズムならば、あの目の模様も何かの進化上の機能なのだろう。
パンダはあれがかわいいと知っているのか。
かわいく見られて、保護されたいのか。
それが種としての防衛本能か。
ならば、完全に成功している。完全なる進化だ。
絶滅危惧種に指定されるほどの保護されよう。
そっと静かにどこかで暮らせるといいのに、と思う。
かわいいものを見たいと思うけれども、
彼らが、どこかで安心して静かに生きている、
そう思えることが誇りなんじゃないか。
わざわざ日本に借りてこなくてもいいんじゃないかな。
『狂った裁判官』井上薫
で、ノルマ達成のため新書を数冊、うちの一冊。
まあ、どうでもよい一冊。
偏った論点に論理破綻。
という3冊の一日。
コトバは、目を閉じて止まり木に横になって、眠っている夜。