『死亡フラグが立ちました!』『死亡フラグが立ちました! ~カレーde人類滅亡!? 殺人事件』『失踪トロピカル』『山手線探偵』『痩せゆく男』『デッド・ゾーン〈上・下〉』『陰陽師』『スサノオ自伝』『博士たちの奇妙な研究』『天地明察(上・下)』『サイエンス・クエスト』『動員の革命』『「デモ」とは何か』『実験刑事トトリ』『空想科学少女リカ』『人生劇場 離愁篇』『人生劇場 離愁篇』『人生劇場 夢現篇』
2012年11月22日 21:22:43
高熱にうなされ続けた数日間。
ポカリを飲み続け、汗をかき続け、着替えし続け、夢と現実の狭間に浮かんでいた。
暇と言えば暇な毎日。しぜん、本に手が伸びる。熱で体力がないため、短時間の読書だったが。
その短時間の読書の積み重ねで結構な数をかせいだ。
とはいえ、だ。こうして並べてみると、軽い本が多すぎる! 軽すぎる!
と、今になってうだうだ言っても、発熱中はこんな軽い本しか頭に入らない。
今回の発熱中に読んだ本は、軽い、といっても、どれも楽しく読んだ。
中でも、『空想科学少女リカ』。久しぶりに笑った。バカらしくも楽しく、キャラは立ちに立ち、
設定は荒唐無稽だがそれが目の前に見えるような景色で、だからと言って描写が凄いのか、
というとそんなこともなく、平易な文章と単純な構成。
それでも、本を読むことの楽しさを味わった。
綿密緻密選びに選んだ言葉と磨きに磨いた表現を駆使して、
現代ミステリや推理をものにしようとしている小説が多い中、馬鹿にしてるのか、と思うほど楽な筆致。
その楽な筆致が一番難しいことは分かっているけれども、それにしても、楽々の大楽で文章が流れる。
笑った。賛否両論あるだろう作品だ。漫画だ、と一蹴されもするだろうし、バカらしい、とも言われるだろう。
でも、笑った。読み終わるのが残念で仕方なかった。続きが読みたい。続きを書いてくれー。
夢と現実の狭間。高熱を発するとその場所に長時間いられる。
自分が考えているのか、思っているのか、感じているのか、感覚があいまいになる。
能動と受動がないまぜになり、主体と超主体が段違い平行棒のような構造で居座る。
考える。
思う。
感じる。
それらの境界がぐにゃりとあいまいになる瞬間が好きだ。
(ああ、案外高熱が出てるなあ)と、そんなところで自己確認する始末だ。
次回作品の脚本のことをその境界にのせていた。
ロキソニンが効き始め、大量の発汗が始まる直前にそれは、やってくる。
毛穴が開き、じっ、と最初の汗がにじみ出る。頭の中では、オープニングが始まる。
今月は、このまま知らん顔して通り過ぎて、12月。
筆を入れようか。