『読心機』『ドミノ』『パーフェクト・キル』『ブルー・リング』『ブラック・ホーン』
2013年7月1日 01:45:01
小さいころから本を読むことが好きだった
冒険小説、探偵小説、スパイ小説、背徳小説、闇の小説を好んで読んできた
子供の読み物においてその手のものは案外少ない
あっという間にそこいらの本を読み尽くした、気がした
あの頃、インターネットがあればもっと深く広く読めたかもしれない
なんにせよ、インターネットはなかったのだ
何を読もうかなと思っていた頃、文庫本に出会った
町で出会う高校生とかが持っていたのだ
カッコいいと思った
それまでぼくが読んでいたのは、表紙に画が描いてある子供向けの本ばかり
ぼくは小学4年生だった
文庫本だ! かっこいい! 大人みたい!
町に一軒の書店の文庫本の棚を眺めた
カッコいい! カッコいい! 大人だ! 大人だ!
何を読めばいいのかわからなかったから、新潮文庫の「あ」から順番に全部読んでいった
大人の世界が広がっていた
小学4年生から読み進めた新潮文庫
そこで出会ったのは、太宰治であり、安部公房であり、ドストエフスキーだった
一頃、というのは、バブルの頃、ぼくが上京したて頃だが、
文庫本がなんだか「素人」みたいで、手にしない時期があった
本と言えば、単行本であり、稀覯本であり、古書だと
バブル、っていうのが多少なりとも影響していたのかもしれない
文庫本なんて何百円の本は価値がない
本は、何千円もするのがいいんだ、なんて思っていたこともあった
だって本棚に並べたらかっこいい
文庫本はどうにも様にならない、なんて思っていた
その頃であったのは、中国思想であり、高橋和巳あり、東西の最新の思想書だった
それはそれでとても身になったと思っている
お金が続かなければ頑張ってアルバイトをした
持っていたレコードを売って本を買った
文庫本が好きだ
大好きだ
あのフォルム、つつましさ、潔さ
もちろん最新の本は単行本で読むことになるのだが、文庫本が好きだ
軽いし、安い
これまで何冊の本を読んできたのかわからないけれども、思い出はいっぱいだ
6月が終わる
一年のちょうど半分が終わる計算だ
これまでに読んだ本、213冊
500冊は、ちょっと難しいか