『ぶっぽうそうの夜』丸山健二
2006年3月18日 11:20:00
またまたやってきました!
自身大好きな作家です。
『ぶっぽうそうの夜』
丸山健二
ぶっぽうそうですよ!
ぶっぽうそう!
さて、ご存知でしょうか?
仏法僧と書くのかなあ?←多分当て字・・・
ぶっぽうそうは、
ふくろうの仲間です。
小型のコノハズクの仲間。
どうやら、「ぶっぽうそう」となくらしい・・・
そんな野鳥です。
さて、帯文
「癒しのための
殺しは
許されるのか?
『生』を放棄した初老の男。
『死』貪り食う青年。
善悪を超越して流れる情念の川、
その此岸と彼岸で
対峙する二人の霊と肉の壮絶な暗闇。
いかなる救済の光も届かない
魂の闇を描き切る800枚。」
調子にのって、帯の裏もね。
「すべてを失い、私は風村に帰ってきた。
そこは妹が惨殺され、
母親が自害し、
弟が人殺しとなった悪夢の土地。
それでもなお、
わたしの最後にふさわしい故郷のはずだった。
ぶっぽうそうが鳴いた夜、
あの殺人者が
再び姿を現すまでは・・・・・。」
紹介するに・・・・
言葉はありません・・・
想像力というものは、
こういうことか、と。
自分も原稿用紙を相手に空言を弄ぶものだけれども
人間の脳が自在に闊歩する
果てしない想像力の本質を、
これに見ることができます。
言葉が本当の暗闇を創り上げます。
それは、見ることのできる暗闇以上の暗闇で、
「ああ・・・闇、とは、こんなに暗いものか・・・」
と絶望のふちに立たされます。
その暗闇を創れるのは、
光や、
夜や、
自然や、
人工や、
そんなものではなく、
言葉
だけなんだと・・・・