『少し変わった子あります』森 博嗣

2007年11月30日 18:18:57

写真

熱があがったり、下がったり。
風邪か?
風邪の症状にしては、違う感じ。

先日、発熱夢の記事を書いたところ、
友人から夢占いのメールが届いた。
トマトの夢の解釈。

夢には何かしら、あるんだろうなあ、とは、
やはり、思う。
良く見る夢は、
自分がちっちゃくなって、
それはそれは、小さくなって、こぐまのぬいぐるみに捕まり、
牢屋にいれられてしまうというもの。
小さくなった自分は、牢内で周囲をきょろきょろ。
鉄格子の向こうをこうさぎのぬいぐるみが
看守よろしく歩いていたり、
自分を捕まえたこぐまのぬいぐるみが
「げんき?」とあいさつしたり。

結末は、いつも覚えていない。

『少し変わった子あります』
森 博嗣

森さんの小説集です。
ワンテーマの連載物です。
「別冊文藝春秋」に連載されていたものをまとめたものです。
ミステリのいろんなシリーズとは、
趣を異にする小説です。

好きな表紙です。
書店で、「おやっ?」と。

帯には、

「ここは、美しい孤独の生まれる場所。
何故こんなにも、あの料理店に惹かれるのだろう。
少し変わった子がいるだけのあの店に―――。
甘美な沈黙、
そして不意に訪れる衝撃!
極上の森ワールド。」

内容?

好みです。
とっても好みです。

色彩あふれる振幅が、
突如、モノトーンに変化し、
印象が固まる前に一つの物語が終わる。
そして、
ページをめくると、
次の物語の景色が振幅を始める。

灰色のマテリアル。

なんということはない「物語」が続くのだけれども、
その「続く」ということの着色極彩色、しかし、

やはり、モノトーン。

夢をみている感覚をリアルに感じている自分。
自分の呼吸音を静かに聞いている自分。
そんな小説。

ぬいぐるみに捕まる夢は、
そう、この小説のような印象。

その夢の結末は、覚えていないけれども。