●最近読んだ10冊●
2008年3月10日 21:35:42
先日、鈴木邦男さんと対談をした。『読書について』いろいろと話した。
その対談の模様は、『今週の主張』で、近々紹介されるでしょう。
昨年から、鈴木さんや木村さんに言われる本は、無条件に読んでいこうと、決めた。
そんな本たちは、さすがに大部で。
例えば、
『日本思想大系』シリーズであったり、
『邪宗門』であったり、『天皇と東大』であったり、
『大川周明全集』であったり、
『人間の運命』であったり、
『よりみちパン!セ』シリーズであったり。
どれもこれもすぐに読めるものではない。
『日本思想大系』は、全86巻。
『邪宗門』、『天皇と東大』は、上下2巻。
『大川周明全集』は、全6巻(おまけに20万円を超えるし・・・)
『人間の運命』は、全14巻。
『パン!セ』は、全30巻。
これだけで、140冊。
個人的に読みたい本もあるし、
仕事で読まなければならない本もある。
友人や知人から、贈られたり、頂いたりする本もある。
読まなければならない資料もある。
そんなこんなで、
今日は、『パン!セ』シリーズを10巻、購入。
本を読み続ける。
4月公演の稽古が進む中、
一秒を惜しんで、ページをめくる。
『ずっと、ずっと、あなたのそばに』若月かおり
友人T君(辻慎之介)からやってきた本。
彼は、ハーレーという大きなバイクに乗り、
腰まであった髪の毛をある理由により、ばっさりと切り落とし、
金銭感覚と社会性の欠如という完治せざる問題を抱え、
しかし、なぜか未来に対して希望を持っている。
根拠のない希望を持てる彼の
〈日本人らしくないが故の完全なる日本人〉
という矛盾する思想を抱え、
実は、彼自身、その思いに逡巡している。
社会に対して誤解を受けやすい彼の言動。
その元にあるのは、
〈二律背反する彼の根本思想〉
自身解決できないその思想をもてあましながら、
そのことが社会性の欠如となって顕れているのだ。
笑顔と笑顔の間に垣間見せる彼の逡巡。
その一瞬の表情を見なければ、
彼の切り落とされた髪の毛は、報われないだろう。
そういえば、この『高木ごっこ』で
たくさん彼のことを書いてきた、と思い出した。
贈って頂いた本です。
個人的に感想を書かせていただこうと思っています。
『身捨つるほどの祖国はありや』寺山修司
『行動することが生きることである』宇野千代
『カフカ・田舎医者』
『数学者の無神論』ジョン・アレン・パウルス
『侍はこわい』司馬遼太郎
この辺が、最近読み漁った本。
『人間の運命』の合間に、稽古の合間に、仕事の合間に。
きちんとノルマを課してよかった。
読書について語れる先輩方がいて幸運だった。
苦行僧のように本を読む。
睡眠時間を削って本を読む。
一食抜いて一冊の文庫本を求める。
喫茶店で一杯のコーヒーを飲むよりも一冊の本を求める。
寺山修二は、やはり寺山修司だ。
駐在さんとの戦いは、あきれるほどに無意味で、しかし、形而下に置ききれない。
カフカの物語は、あれほど形而上で威張っていたのに、今は、違う。なぜか。
司馬遼は、完全なる口直し。
一日一冊のノルマ。
それは、テロリスト。