『実業の思想』【現代日本思想大系11】編集・解説/長幸男
2008年4月6日 23:55:32
日曜日、だと気がつくのに時間がかかった。
それはさておき、とても懐かしい友人の夢を見た。
もう20年近くも会っていない彼の夢を見た。
夢の中で、その友人は、大きな船を操船していた。
今日、その友人のことを知っている人に聞くと、
本当に大きな船に乗っているとのこと。
たまにしか家に戻れないとのこと。
夢の中では、幼い顔の彼も、今は海の男になっていることだろう。
一本の演劇を観た。
幕末を取り上げた作品。
書き下ろされた作品。
観ながら、
言葉の寿命ということを考える。
言葉には、扱う芸術家によって、明らかな寿命を与えられる。
言葉は、千年の王国を築けるほどの長寿を約束されているにも関わらず、
たった一人の、その扱い方に、
その寿命が数十年になったりもする。
そんなことを考えながら、一本の演劇を観た。
そして、家族と久しぶりに会った。
『実業の思想』【現代日本思想大系11】
編集・解説/長幸男
食事をした。
話をした。
一緒に笑った。
そして、一人になり、本を読んだ。
「現代日本思想大系」を読み進めている。
前巻は『権力の思想』。
それは、独特だった。
(なんなんだ、これは・・・)
というのが正直な印象。
未だ、消化されない印象。
そして、続けて読んだ11巻は、『実業の思想』
実業・・・って、もう死語・・・
言わないでしょ、実業・・・
それを思想的に取り上げて、
日本の指針となるようにアウフヘーベンしようと試みている。
それは、分かる!
分かるんだけれども・・・
下が目次。
渋沢栄一は、いいでしょう。
武藤山治「実業読本」も面白く、いい。
松下幸之助翁の登場も予定され、予想されるものでしょう。
で、そこからですよ・・・
深井英五の「唯物史観の批判」。
これを読み始めて、頭の中は、分裂をはじめ、
収まりがつかないまま、
軍備縮小問題、ワシントン条約問題とすすみ、
最後は、石橋湛山・・・
実業でしょ・・・
なんという編集・・・
思想的実業を止揚するという試み。
読み終えてみるとその実験的な試行に賛意を送るも、
最近の本で、こんなことをするものはないなあ、と思う。
だって、売れないだろうし・・・
こんな編集。
強烈な印象を残した、10巻と11巻。
次巻12巻は、「ジャーナリズムの思想」
解説「実業の思想」長幸男