鈴木邦男さんの本『本と映画と「70年」を語ろう』
2008年5月14日 18:34:34
鈴木さんに新しく出版された本を頂きました。
川本三郎さんとの対談です。
編集は、高橋あづささんです。
企画構成は、椎野礼仁さんです。
そして、出版したのは、朝日。これが凄い。
朝日新書から出ていますが、なぜ凄いかって、凄いのです。
それは、もちろん読めば分かるのですが、
朝日から出たということで、自分は驚いて笑いました。
椎野礼仁さんの情熱を感じました。
本を出すということの意義に挑戦する姿勢。
本書が、朝日以外から出ていたら、その魅力は半減しているでしょう。
「世に問う」という意義。
椎野礼仁さんの発する熱、それを受けた朝日。
そのドラマティックな往復がこの本の意義です。
タイトルが示すとおり、対談の本です。
長い時間をかけて対談されたのだと思います。
語り合ったのは、収められた数十倍にもなっているでしょう。
その収録テープは、ものすごい数でしょう。
高橋あづささんですから、デジタルで録音したと思いますが、
その量は、膨大だったのではないか。
リライト・編集。
読み手が思う以上に大変な作業。頭が下がります。
高橋あづささんは、そこらにいる女性に見えるけれど、
そこらには、いません。
そこらにはいないけれども、よくそこにいます。
高橋あづささんを形容するのに、いろんな言葉が思いつきますが、
不同定
そんな感じが一番近い感じ。
なんか、ちょんちょんと歩きます。
なんか、いろいろ食べています。
なんか、飲んだり怒ったりしてます。
なんか、笑ったり、読んだりしてます。
そんな高橋さんが編集した一冊。
膨大な量の対談テープ。
対談をしているのは、事件と思想を走り抜け、今を疾走する二人。
そりゃ、大変だ・・・・・
よくぞ、一冊になった、と思います。
鈴木さんは鈴木さんで、同定された一つのコアメタルを抱え、
お会いしたことはないけれど、川本三郎さんは、その瞳が見え。
自分一人で、予言者と呼んでいる鈴木さん。
コトバのヤツも「そうだ、そうだ」と止まり木。