ひっくり返って3日目、コトバを見上げ、天井を見上げ

2008年9月11日 23:05:18

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体調不良で3日目。何がおかしいのかよく分からない。
酷い下痢は治まっている。熱も下がっている。咳もおさまった。
風邪の症状は、あらかた消滅している。
気分が良くないわけではない。むしろさっぱりしている。

それなのに体が動かない。腰に力がはいらない。
全身が重い。体のあちこちが笑っている。力が抜けている。
なんだなんだ。

そうだ、太陽だ。日光が足らないんだ。
散歩に出る。直射日光を全身に浴びてみる。気持ちいい。
あとは、栄養だ。

もう15年も通っている洋食屋さん。
お店に入ると、

「いらっしゃいませ。チキンカツカレーね」と言われる。
「はい」と言うしかない。
この店で「チキンカツカレー」以外のものを食べたことがない。
食べてみたいと思う。Aカツ定食や、チキングリルなんてのを食べてみたい。
けれども、15年以上もこの店で働いている
あの元気のいいねえさんに「チキンカツカレーね」と言われると、「はい」

確かに「チキンカツカレー」はおいしい。

チキンカツカレーを食べる。いつもの味。おいしい。
なんだか元気が出てくる。
店のねえさんに「顔が青いわね。パセリ食べなさい」とパセリをもらった。

おなか一杯でふらふらと散歩を続行。
書店。どうでもいい本を数冊。漫画を数冊。
帰って脚本を書こうかとおもうけれども、こんな明るくちゃ絶対に書けない。
なんでか、やっぱり夜中にしか書けない。
あの夜独特の静けさ故か。

帰宅して、布団にひっくり返る。

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コトバの奴が見下ろしている。
「なんかね、具合が悪いんだ」と言うと、
「へー」と言った。

「本でも読むか」と呟くと、「本でも読め」と言われた。
数冊のどうでもいい活字を追う。
寝たり読んだり起きたり読んだり。

夕方、元気を出してみる。

「さて、やるか」と声に出してみる。
いくつかの着信にメールしたり、電話をしたり。
いくつかのメールに返信したり、考えてみたり。

コトバは変わらず、止まり木の上。
劇団員田中惠子からメールが入った。衝撃的な内容のメール。
心が躍り立つ。わくわくする。わくわくするもそれ以上どうしようもない内容。
この後の展開を田中惠子に託す。

今日読み終えた2冊が枕元にひっくり返っている。

午後入れたエスプレッソが冷めてある。

灰皿には吸殻がいっぱい。

煙草に火をつけると、爪が伸びているのが見えた。

爪を切った。