ヘア&メイクの木下恭子さんが稽古場に

2008年12月2日 00:25:10

写真

恭子ちゃんが稽古場に来たんだよ、と
コトバに言った。
おなかをすかしたコトバはそれどころじゃないみたい。

今日、稽古場に大きなメイク道具を引き摺って、木下恭子さん。
衣装を着けた写真を見ながら、イメージを伝える。
同じ言葉を持っているのだから、話は早い。
全員の顔を見て、いくつかのキーワードを伝えただけで、
おそるべきものが出来上がっていく。

恭子マジック。

形而下を一跨ぎして、形而上を笑顔する恭子ちゃん。
その形而上の指先に見惚れる。
パチパチとたくさん写真を撮る。

稽古を終えて、雨だ。真夜中。
生活を失いつつあるこの部屋に黒色火薬を仕掛けたいと思った。
導火線は、劇団員の吐き出す発熱。
ここを爆破したい、と熱烈に思った。
そう思ったことに不思議を覚えず、「ああ、そうか」と。
「ああ、そうか」は、明日を証明するための一方法に繋がっていく。
楽しくなる。証明し尽くしたいと思う。
思うけれども、この楽しみをもう少し楽しみたいと思い、

ごそごそと片づけをした。
洗濯をした。洗い物をした。お風呂を洗った。
部屋のゴミを片付けた。散乱する書類を整理した。
山積みになった本を移動してみたりした。
今日中になんとかしないといけない原稿に頭を換えながら、
コトバの餌を用意した。

順番を考える。お風呂が先か、何かおなかにいれることが先か、
或いは、先に原稿を書いてしまうべきか、
また或いは、コーヒーでも飲んで一服すべきか。
順番を決めたところで、全部するのだから総時間はかわらないだろう。
効率の問題か。
ここに座って、すぐに原稿を書けるまで頭をまとめる時間だけが読めない。
それまでは、ごそごそと生活をするか。

お風呂が沸いた電子音がした。
ご飯が炊けた音もした。
洗濯も終わったようだ。
頭の中で原稿がまとまらないだけだ。

どっちにしろ今夜中に書かなきゃいけない。

真夜中だ。