2009年2月7日 22:32:00

そういえば最近あんまり一緒に遊んでないかな。
そう思って、稽古から帰宅して、コトバにちょっかいを出した。

「やあ」
「元気かい?」

コトバの奴は機嫌が悪いのか、すぐさま威嚇してきた。
それでもちょっかいを出していると、おとなしくなる。
頭をちょんとなでる。首のあたりをくすぐってやる。

「やあ」
「調子は?」

触られるのがうっとうしいのか、飛んでいった。

『詞編・レプリカ少女譚』の稽古も始まったばかり。
目に見えているぼくの一枚の画。
それをこつこつと原稿用紙の上に削りだしてきた。
いや、まだ完成したわけではない。
ほとんどを削りだしてきたけれども、あと一振りだ。万年筆の一振り一撃。
一体の少女像に目をいれる感じだろうか。

この数日、その一振りで完成するはずの目に取り組んでいる。

「取り組んでるんだよ、コトバ君」

そう声をかけてみる。

「今日も、これからここに座ってね」と。

コトバの奴はそんなことちっとも知らず。