一本の公演を終えて、映画を観る
2009年6月13日 00:43:40
秋葉原でのイベント出演を終えた。
30分の作品とはいえ、
一から脚本を書き下ろし、稽古に稽古を重ねた。
初めての会場、初めての企画、わからないことばかりの公演。
舞台はどうする? 照明は? 美術は? 効果はどうなるのか?
衣装はどうする? メイクは? 楽屋はどうだ?
全くわからないまま午後3時、会場入り。
劇団再生の出演は最後。
肩凝り首のこりで何時間も寝付かれず、おまけに朝方飛び込んできた問題に頭をとられ、
(俺のことはほっといてくれ)と唾を吐いた。
会場に入る前に劇団員数名と見沢さんのお墓参り。
書くまでもなくいい天気。週間予報では崩れる予報だった。
梅雨時期だし、初めて降られるな、と思っていたら、晴れた。
首筋から右肩・肩甲骨を抜けて、右腕全体の鈍痛と異常な倦怠感・不快感。
医者は過労だと言う。医者はストレスだと言う。
(知るか!)
一本の公演を終えた。
会場にいる間にも、懸案事項・問題の電話がかかり続ける。
(しらねーよ)
と言うことももちろんできない。
一本の舞台を終えた。
真夜中だ。機嫌が直らない。
さあ、心のどこにこの機嫌の悪さがあるかを考えてみるか、
と、一応書いてみた。考えるまでもなくわかっているから、
考えることはないな。
わかっている。
自分の機嫌の悪さも、体の状態も、わかっている。
一本の公演を終えた。
戦闘的にプレイヤに映画をセットする。
一本の公演を創り終えたけれども、果たして、
本当に終わったのか? と、世界中の劇団員に問いを出す。
演劇とは何か。演劇をするとは何か。
演劇が演劇である理由を説明できるか。
演劇を演劇だと知らない演劇人があまりにも多いことの理由を説明できるか。
と、問いを発する。世界中の劇団員に問いを発する。
公演を終えた今だからこそ、問える問いだ。
明日になれば、こんな問いにもカビがはえてしまう。
一本の舞台を終え、映画を観る。
いつもどおりだ。
いつもどおりの今日。