そうだテロリストになるんだ、劇団員を陽の下に見ながら、そう思う
2009年7月27日 20:51:18
人を生かすのもまたテロルではないか、と何年も前に仮説し、
一人一殺、一殺多生と、テロルの美学は、言葉遊びを始め、それは今も続き、
だが、人を生かしきることもまたテロルではないか。
一人一生、一生多生。
劇団再生劇団員みんなで、こうして舞台美術を作る。
わいわいきゃーきゃー云いながら、慣れないノコギリをぎこぎこと挽き、
炎天下太陽の下、日曜日。みんなでこうして手作り。
ぼくはと言えば、近所のホームセンターに買出しに行った後は、
彼女たちのすることをカメラを構えて見ながら、テロルを考えていた。
友人に子供が生まれた。
ここに詳しくお祝いを書きたいところだけれども、
詳しく書いたところの後々に面倒が起きたことのある前例を怖れる。
友人に子供が生まれ、名前は、太陽、みたいな感じの名前。
おめでとう、と、素直に思う。
彼の人生がこの先どうなるかなんて知ったこっちゃない。
彼の家族がこの先歩む道のりなんか興味もない。
けれども、おめでとう、と思う。
太陽の下、汗を流しながら、舞台美術を作っていく。
陽の光の下では、あまりに素の姿をさらす舞台美術。
けれども、
これらが劇場という暗黒の閉塞に配置されると、それは命を燃やすんだ。
ぼくはそれを知っている。
太陽の下、その燃える命を見据えながら、
汗を流す彼女たちを見る。見た。
そうだ、テロリストになるんだった、と思いながら。