見沢知廉1500日忌

2009年10月16日 22:26:36

写真

ふと思いついて、数えてみた。
思いついただけはある。予想通り今日は、
見沢さんが亡くなって、1500日。
1500日忌だ。

そんな忌日はないんだろう。
インターネットで検索してみたけれど、ヒットしない。
そりゃそうだ、と

「見沢さん、1500日経ったんだって。どんな気分?」

と聞いてみた。

脚本を書いている。
こうして書き始めると、
生活の何もかもが、思考の何もかもが、やるべきことの何もかもが、
脚本を書く、ということの後回しにされていく。
『天皇ごっこ〜空の起源〜』
原作は、もちろん見沢知廉。
30分の作品。
はっきりと画が見えている。
見えているから、書くことが困難なんだ。
何枚もの画を、
細密に精密に緻密に細大漏らさずその全てを言語化するなんて狂気の沙汰だ。

前回の稽古のように、
稽古場で、配役も台詞も動きも創っていくなら、できそうだ。
けれども、この作品はそんな訳にはいかない。
何故かと、それを説明することがまた困難なのだけれども、

この作品は、記号としての言葉が存在し、
マテリアルとして、記号が配置され、
メカニカルな構造を伴っている。
そのメカニカルマテリアルシンボルは、記述することによって完成すると、

今、自身を肯定しながら信じている。

それを信じられる根拠は何か、
そんなもんあるわけない。

見えている画に対して、非礼だけは許されない。それだけだ。

見沢さん、あの日から1500日。
次の舞台も見沢さんですよ。
その作品全てに「天皇ごっこ」と冠して突っ張ってきた正義の、

これまでとはまた別の証明方法なんですよ。
難解理解正解、そんなこと知ったこっちゃない。
見沢さんがぼくに描き出す画があるだけ。

見沢さん、1500日だって。
どうでもいいか、そんなことは。でもまあ、1500日忌。