2010年2月15日 19:10:40

言い知れぬ恐怖
漠然とした不安

一通のメールを送ることをためらい続け、落ち着け、と深呼吸をする外は雨

『とにかく君が良心に照らして血を許していることだ・・・
それは・・・
それは、ぼくに言わせると、
血を流してもいいという公けの、
法律上の許可よりも恐ろしい・・・』

コトバは、いつまでもいつまでもじっと動かずに空を見ている。

言い知れぬ不安
ぼくは、行く。このまま行く。一人で行くのか、それとも

声をかける。何を見てるんだい。
コトバは、それに答えることなくいつまでも、じっと空を見ている。

言い知れぬ不安と恐怖
一通のメールを送る、たったそれだけのことができずに不安を抱え込む。
「さあ、おやすみ」と一言、その一言。完全な一言。
眠ることへの無条件な許可と起きずにすむ安全保障。

真っ暗だ。渇きとそれを埋めることへの渇望。
空だ。ぼくは、行く。
空だ。ぼくの肉体に食い込む鋭利な渇きが、血を流させる。
いいだろう。いくらでも血を流す。
ぼくの血で空を発狂させよう。

逃がすものか、空。

コトバが見詰め続ける空と、ぼくが行こうとする空。
同じ空だかどうだか知ったこっちゃない。

逃がすか、空。
お前を真っ赤に狂わせる。ぼくの血で真っ赤に狂わせる。
逃がすか、空。お前は、ぼくの言葉と声で破壊される。

逃がすか、空。お前を壊し続ける。

逃がすか、
逃がすか、

ぼくの言葉と声で真っ赤に染まる空
お前が言うのかもしれない。

「さあ、もういいから、おやすみ」