コトバ、4歳と1ヶ月にして、性別が判明する
2010年6月8日 16:53:39
遠路、帰宅するとコトバが卵を産んでいた。
鶉の卵大。ぽとりと落ちていた。
コトバ、お前、女だったか。
ずっと男の子だと思っていた。
根拠は確かに薄弱だった。
梟屋さんでコトバを引き取るときに、
「体の大きさから、多分、男の子でしょう」と言われていた。
根拠は、それだけだ。その後に、
「性別がはっきりわかるのは、何年か経ってからですよ」と、付け加えられた。
卵を産んだ。女か。ぼくの子供ではない。それは断言できる。
卵を産んだコトバは、いつものように威張っている。
暖めようとか、守ろうという素振りは、ない。
そっと卵を取り上げて、梟屋さんに電話した。
「あら〜、産みましたか! 女の子でしたか!」と。
今後の生活に関しての注意点をいくつか聞いた。
卵を産むということは、ここの環境がいいということ。
特になにをするということもないようだ。これまでどおりの生活でいいよう。
女か。ちょっと見る目が変わるな・・・
卵は無論、無精卵。
今、ここにある。机の上で、ころんとしている。
思い返すと、数日前から、確かに挙動が変わっていた。
ケージの中の新聞紙をちぎって、隅っこに「巣」のようなものを作っていた。
なんだろう、と思っていた。
自分で作ったその新聞紙の「巣」のようなものの中に羽を小さく広げて蹲っていたりした。
夜中に新聞紙をちぎる音が耳をついていた。その音で何度も目を覚ましたりしていた。
コトバ、お前、新聞紙を食ってんのか? と思ったり、ストレスかな、と思ったりしていた。
そんなことはなかった。本能だった。
コトバが卵を産んだ。
女の子だった。