詠む、五首

2010年7月21日 15:04:50

飛びたくてなけなしの夜をはたき出し ベランダに立ち両手広げる

夜に啼く梟の声聞きしまま 熱き体にインクを注ぐ

部屋に住む梟と泣く明日はなし 理解者欲しあしたを欲し

幾重にも言葉を縛る赤き糸 逃がしてなるか道連れの道

目隠しで言葉に触れる六畳に 空より広きインクの青さ