『予告された殺人の記録』著/G. ガルシア=マルケス_訳/野谷 文昭

2006年10月19日 20:00:21

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友人T君のアドバイスにより購入した靴が届きました。
なかなかの一品。
日常生活で彼と会うと、
うっとうしい事この上ないのですが、
この辺のコレクションの鼻は、
確かに利きます。

しかしまあ、
自分をこれほどまで
イラつかせる友人もいません。

なるべく外部からの情報や接触はさけて、
「個」を確立したいと望んでいるところに、
ずかずかと土足で踏み込んでくる友人T君です。

さて、今日の一冊。

『予告された殺人の記録』
著/G. ガルシア=マルケス_訳/野谷 文昭

ご存知、マルケスです。
ノーベル賞作家ですね。
その受賞作です。
マルケスと言えば、
『百年の孤独』が有名ですね。

自分は、高校生の時にこの作品と出会い
衝撃を受けました。
読み直すのも何度目でしょう。

読まれた方も多いと思いますが、
こんな内容です。

「町をあげての婚礼騒ぎの翌朝、
充分すぎる犯行予告にもかかわらず、
なぜ彼は滅多切りにされねばならなかったのか?
閉鎖的な田舎町で
ほぼ三十年前に起きた幻想とも見紛う殺人事件。
凝縮されたその時空間に、
差別や妬み、
憎悪といった民衆感情、
崩壊寸前の共同体のメカニズムを複眼的に捉えつつ、
モザイクの如く入り組んだ過去の重層を、
哀しみと滑稽、
郷愁をこめて録す、
熟成の中篇」

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さて、写真を2点挙げています。
上は、現在、新潮文庫で入手可能なものです。
(自分は持っていませんが)

で、下の古ぼけているのが、
自分が所有しているもの。
16歳の時に買いました。
数度の引越しや、
十数回の読み直しでこんなに汚れてしまいました。

なぜ、2点の写真を紹介したか。

帯をご覧ください。
ね、帯文の出来が違うでしょ?
新潮文庫は、大名商売なので、こんなにやる気のない紹介です。
かたや、ノーベル賞を授賞した翌年に発売されたものには、
勢いがありますね。
そして、潔さが!