なんだかんだとあっちやこっちにうろうろと
2011年4月10日 20:57:54
今年度から稽古は週一回になった。
週一回だけれども、午後から夜までだ。実際の稽古時間はこれまでよりも長い。
長い分、そして連続的に一か所でできることで、稽古の内容も充実していくことだろう。
今、取り組んでいる作品は日本的な、というか、観客の視覚的には、そう見える作品。
真に扱うテーマは、これまでと変わることはないけれども、『視覚的』には、だ。
登場人物は、着物を着て登場してくる。その所作も『日本的』なるものを扱う。
テーマにおけるモチーフは、ニーチェであったり、ドストエフスキーであったり、
また或いは、丘浅次郎であったり、或いはヘーゲル・カント・ハイデガーであったり。
そんな、『超人』論的跳躍、『非凡人』的超克を日本という閉鎖空間に置いてみた作品だ。
さて、みんなが着物を着ての稽古。ぼくも着物を着て参加したりしている。
鶴見直斗にぼくのデニムの長着を奪われようともしている。みんなこうして着物だ。
着物を着るだけで、足の運びや振り返る姿や相対した時の背の伸びが違うのが面白い。
それは、洋装があまりにも楽、ということか、それとも、着物が肉体を正すのか。
先日行われたイベント『元連合赤軍最高幹部・永田洋子とはなんだったのか?』
楽しみに参加した。場所は、NakedLoft。なんだか最近よく足を運ぶ会場だ。
登壇者は、写真左から、
鈴木邦男さん、植垣康博さん、山平重樹さん、司会の椎野礼仁さん。
開場早々に会場に入ると、鈴木さん、植垣さん、山平さんが談笑していた。
その輪に入り、イベントが始まるまでを楽しく過ごす。客席には写真家の平早さんもいらしていた。
登壇者の三人が三人とも一癖も二癖もある。どんなイベントになることやらと思い、
「司会は誰が?」と聞いてみた。特に決めていなかったらしい。らしいといえば、らしい。
「誰か来るでしょう。礼仁さんが来たらやってもらいましょう」とのんきに鈴木さん。
と、開会直前に椎野礼仁さんがいらした。「えっ? ぼく? ぼくは今日はお客さんで・・・」
そんなこんなで、椎野礼仁さんが司会者に。
イベントの三時間を的確なフォローと切り返しで盛り上げ、難解な言葉を解説し、
テーマにそった質問を投げかけ、観客の要求を見事に満たす名司会。
それにしても、なんという人生だろう、と思った。連合赤軍もそうだが、右翼と言う生き方、
そして、作家という生き様。みんなひょうひょうと話しながら、そのろくでなしぶりに感動する。
劇団の稽古は、毎週土曜日の13時から。そして午前中は、9月公演の制作会議だ。
先日は、その午前中を使って、制作部三人で見沢さんの墓参りに行ってきた。
墓参りだが、主眼は、見沢知廉七回忌法要のお寺さんとの打ち合わせだ。
法事がありお忙しいご住職さんが時間を割いてくれての打ち合わせ。
日時を確認し、内容を説明いただく。とにかく、『法事』を仕切ることは初めてだ。
何が何やらさっぱりわからない。その礼儀も作法も常識もわからないことだらけだ。
アウトラインは、確認した。そこから派生するたくさんのことは、
世話人・事務方として動いてくれる市川未来とゆーこちゃんに任せれば大丈夫。
境内には見事な、桜。満開の桜。春爛漫。
「見沢さんの墓参りに行くときはいつもいい天気なんですよ。」と足かけ5年。
毎月都合何十回も墓参りに来ながら、過去に一度も降られたことはなかった。
霧雨、か。傘はいらないが、「いい天気」とは言えない。
ゆーこちゃんが、「雨女がいるから、記録が途切れましたね」と言った。
降ってる、という感じでもないが、まあ、雨は、雨か。
九月の見沢知廉七回忌法要は、大雨だな、と予言した。