コトバが遊びにやってくる
2011年7月30日 23:03:52
稽古を終えて帰宅する。
バイクに乗って数分の距離の夜に歌う。
公演、本番、約束の日は9月。
画が、在る。
稽古を終えて、数分の夜を、バイクで走る。
声が聞こえる。
誰の声だろう。
いつか見た、あの少年だ。
声が聞こえる。
アクセルをあける。
薄暗い大きな公園内の道に、声が聞こえる。
いつか見た、ぼくの少年。
帰宅するとコトバがやってきた。
シャワーを浴びてベッドに腰掛けると、ふわりと膝の上に。
「にゃー」とぼくを見上げる。
どうした、と声をかけると、甘えた顔で瞬きをした。
コトバと夜をする。
コトバとこの誰も立ち入ることのできない秘密基地で、夜をする。
まだ、声が聞こえる。
世界は、変わる。そういっているようだ。せかいはかわる。
ぼくの少年は、今も少年だ。
あの日の声。
ぼくは、コトバとその声を追いながら、夜の鍵を開けた。