ラフマニノフを聴いていた
2011年12月18日 00:39:19
ピアノを弾いているといろいろなことを思い出す。
先生について練習していた頃の事、
ピアノが嫌いになり、エレキギターに夢中になったこと、
堅苦しく、練習しても練習しても全然上達しないと感じていたこと、
上京して、何年もピアノから離れていたこと、
大人になってまた先生に付いたけれども、月謝が払えなくて続かなかったこと、
練習できずに情けない思いで先生の前で弾いたこと、
そんなことを思い出しながら、昔の楽譜を出してきた。
クラッシック曲だ。全然弾けなかった。まったく指が覚えていない。
弾こうとすればまた一から、譜読みからだ。
手を休め、大好きなラフマニノフを聴いていた。
こんなに弾けると楽しいのかな、それとも苦しいのかな、と思いながら。
きっと、弾けば弾くほど苦しいんだな、と思った。
弾けば弾くほど寂しくて、真っ黒の自分が見えてしまうんだな。
それでも弾くしかない、それでも作るしかない。
ラフマニノフの音楽は、そして彼のピアノは、そんな音だ。
寂しくなる。聴くのが辛くなる。
それでも、ラフマニノフを聴きたくなる。