瓶の中の蝶
2012年3月23日 16:53:51
先日の舞台でのプレトークの様子。
写真左から、椎野礼仁さん、鈴木邦男さん、ぼく。
演題は、「盗まれた革命」
なんとも曖昧で漠然としたテーマだ。
難しい。
革命と言う言葉に対する理解や認識は、ぼくと君とどう違うだろうか。
政治と言う言葉に対する反応や感覚は、ぼくと君とどう違うだろうか。
1960年という語で喚起される映像は、ぼくと君とどう違うだろうか。
単語一つ、の、それらが違う、ということが、対話することの大前提だ。
それは、日常生活においても同じだ。
ぼくのエロスと君のそれは、違う。
ぼくの演劇と君のそれは、違う。
ぼくのエンジンと君のそれは、違う。
ぼくの画と君のそれは、違う。
ぼくは、これまで、その「違い」の「差」を幾分でも緩和し縮めてくれるのが、
体内に埋め込まれている演劇機関だと思っていた。
今は、そうは思っていない。
その違いを和らげ共同幻想的に一つの単語を共有することが演劇だとするならば、
やはり、ぼくが創ろうとしているのは、演劇でもなんでもない。