中学生だったあの日、自作のラジオから流れてきたナンバー
2012年5月2日 17:18:19
二台目だったろうか。
半田ごてを握って、小さな基盤に電子部品をつけていった。
ラジオを作ることがちょっとした流行だった気もする。
そんな工作キットも発売されていたし、友人たちも作っていた。
一台目のラジオは改造を加えているうちに壊れてしまった。
中学生の頃だ。
二台目を作った。
エアチェック用にしようとパーツを厳選し、ノイズ対策に鋭意した。
丁寧に半田付けをし、仕上げた。
FM用のアンテナも自作した。
そう、確かに二台目のラジオだった。
ノイズだらけのAM放送とは明らかに違う音質と迫力で流れてきたんだ。
クロームテープに録音をして、その後何度も聞いた。
大好きなカセットテープになった。
あれから30年か。
今でも、彼の声が空気を震わせている。