毎月の墓参り
2012年8月13日 22:55:24
ぼくはいつまでこうして毎月お寺さんを訪ねるのだろう。
これは先月の写真か。
作品発表まであと数日。一番忙しい時期だ。
舞台美術だの、スタッフとの打ち合わせだの、具体的な「詰め」だの、
音響家・照明家との画の確認だの、トークの準備だの、関係各所への連絡だの。
10分の時間が欲しい。10分の時間が惜しい。
見沢さん、
そういえばしばらく見沢さんの作品を上演してないですね。
見沢さん、一本何かやりましょうか。
見沢さん、いつでもあなたの作品はできますよ。
あれだけ追いかけてきたんです。
いつでもすぐに、新作だろうがなんだろうが発表できます。
次は何をやりましょうか。
数日後にせまった作品の発表。
見沢さん、今、見沢さんに触発されたモチーフに取り組んでいるんですよ。
革命と正義と原理と死生。
そう、死生です。
それは、死生であり、姿勢であり、至誠であり、刺青なのです。
己の体に刻み込むそれらの痛みをこらえながら。
ひたすら、痛みをこらえています。
黙って痛みをこらえています。
ぼくは、他人がぼくの住居に入ることを許していない。
作品と真実とは、ぼくにとって同一の概念であり、ぼくは常にそこに接近するために、いる。
邪魔だ! ぼくに近づくな。
ここは、ぼくの秩序だ。昨日、夢を見た。夢を見ている夢を見る夢だった。
第三のぼくは、日本刀を握り、第二のぼくは、拳銃を構え、第一のぼくは、ペンを握っていた。
見沢さん、まぁ、もうちょっと待っててください。
近いうち、何かやりますよ。