『人生劇場 風雲篇』『蒼ざめた馬』『黒馬を見たり』『ロシア革命前史』『ロシア革命』『ロシア革命の考察』『先祖を千年、遡る』『人生は「数学」で考えるとうまくいく』
2012年8月14日 22:36:55
人間に興味はない
だからぼくは地面を見る
現在に興味はない
だからぼくは空を見る
人間に興味があり、刻々と変化する「今」にその生活のほとんどを捕らわれている彼らがいる、
ということは理解している。それも優しい気持ちで理解している。
いくら彼らと共通の言葉を持つことができなくても、ここにある言葉が無為に跳ね返ってきても、
それでも「今」に囚われることでしかその居場所を確保できない彼らを理解している。
理解しているからといって何か事態が変化することもないのだが、それでも、だ。
ぼくは、彼らを理解する。優しい気持ちで理解する。いつか、断罪し、棄てるために。
ぼくはそんな時代に引き金を引く。
きっとここは今も監獄なのだろう。囚人の群れ。にこやかな晴れやかな囚人の群れ。
ぼくはそんな場所に照準を合わせる。
前世紀のテロリストたちは、主義や物質の破壊に突き進んだ。その結果はどうだ。
破壊は、まず自分の解体から始めなければならない。
そして、感情と肉体を分離し、後にゆっくりと定点することだ。
解体するに惜しい個がどこにある。それほど己が大切か。それほど肉体が大切か。
それならいらんことに首を突っ込まず後生大事に鍵でもかけて押し入れにでもしまうことだ。
ぼくは、棄てるためだけに、創る。
断罪するためだけに、創る。