言葉だ言葉だとのた打ち回りながらここまできたが、どうやら一山越えた気がしている
2013年3月27日 23:34:55
それにしてももう30年も言葉だ言葉だ、とそちこちで暴れてきた。
言葉だ言葉だと偉そうに語ってみたり、
言葉だ言葉だと大上段から書いてみたり、
言葉だ言葉だと言葉をこねくりまわして作品を発表してみたり、
なんだかんだでもう30年。
今、『暗室の窃視者』という脚本を書きながら、すとんと何かがここに落ちた。
言葉の仕組みをようやく理解した気がした。
言葉の本質をようやく感じ取った気がした。
言葉の理屈や構造を掴みとった気がした。
なるほど。30年前に見た言葉の山から見る下界はこんな景色か。
絶景。
一応頂上なんだが、なぜか、道が続いている。
これまでは、山で、上る足元にはしっかりとした地面があったが、
ここから先の道には、どう見ても地面が、ない。
空中に浮かぶ山。
空に浮かぶ山。
どうやら、ここから先は、そんな山を登るらしい。
とはいえ、だ。
ここに着いた。絶景。いい景色だ。だから、こんなに楽しく書けるのか。
物語は進まんが、仲良くなった言葉と夜毎戯れることの楽しさ。
いつまでもここにいて楽しみたい気もするが、きっとすぐに飽きるんだろうな。
また、山か。
待ってろ。すぐにお前も登ってやる。