不意に見たくなるものは、体が、本能が、望んでいるからなのかDVD『三つ数えろ』

2007年5月21日 23:02:00

写真

忙しいと言えば、もちろん忙しいのだけれども、
そうだ、「忙しい」という単語を言わないと
以前決めたんだった。

昨夜の『ラピュタ』といい、
続けて見た『太陽がいっぱい』のように、
何かをしていて、
不意に、映像が脳裏にフラッシュすることがある。

それは、
散歩の途中で今日は「とんかつ定食」にしよう
と、絶対的な運命を感じるように、
逆らえない力で映像が喚起する。

『三つ数えろ』

名作中の名作です。
ハンフリー・ボガード扮するフィリップ・マーロウ。
それに、ローレン・バコールにマーサ・ヴィッカーズ。

で、何と言っても、脚本の素晴らしさ。
ノーベル賞作家のウィリアム・フォークナー。
ヘミングウェイに知名度は及ばなくても、
その構成力と人間の情念の描写は、凄いものがあります。
南部アメリカの暗さを精緻に描くその筆の勇気に恐れ入ります。

男と理念。
そうだ、自分はこんな男が好きだったんだ。

良い映画です。

原題は『TheBigSleep』

そして、『三つ数えろ』
昔はこんなに良いセンスで、日本劇場公開してたんです。

時間的に一本の映画をきちんと見ている時間がないのも確か。
でも、

体が欲している気がして。