『敵討』吉村昭

2007年6月15日 00:54:25

写真

やはり本は読むわけです。
なぜか、急な不眠が襲い掛かり、
どんなに手を尽くしても、

眠られない。

もちろん、数時間はうとうと、とは、しています。
ただ、それだけ。
布団に横になっていても、
何時間も眠られず、

慣れているので、
「知るか!いつかは眠れるだろ!」と
腹をくくり、読書にふける。

でも・・・今日も眠られない・・・
目の下には、クマさんが。

『敵討』
吉村昭

吉村昭作品を読んでます。
一晩に2冊も3冊も。

良い!なぁ、うん、良い作品です。
本作は、時代物。
独特の筆致で人間を描いています。

「惨殺された父母の仇を討つ―
しかし、ときは明治時代。
美風として賞賛された敵討は、
一転して殺人罪とされるようになっていた…
新時代を迎えた日本人の複雑な心情を描く「最後の仇討」。
父と伯父を殺した男は、
権勢を誇る幕臣の手先として暗躍していた…
幕末の政争が交錯する探索行を緊迫した筆致で綴る「敵討」。
歴史の流れに翻弄された
敵討の人間模様を丹念に描く二篇を収録。」

吉村昭・・・

ああ、これらの作品群は、全て人間が描き出したんだ。
一人の人間がその脳内で紡ぎだしたんだ。

吉村昭・・・

膨大な作品の一つ一つにこれほどの魂。

今、手にしたのは、『高熱隧道』
これも読んだことがあるのですが、
再読。
極限の人間たちの選択と、
その魂。

今でも手に入るのかな。