『すべてがFになる』著/森 博嗣_イラスト/浅田 寅ヲ

2007年7月2日 00:53:17

写真

完全な寝不足な上に、
少々頭を使ったりして、帰宅し、
机につくと、
目の前には原稿用紙。

不意に恐怖を覚え、

逃げるように漫画を一冊。

恐怖?ああ、そう、恐怖なんだ。
書きかけの原稿、
これは、誰かが待っている原稿なのだろうか?
これは、何のための原稿なのだろうか?
これは、なぜ書いているのだろうか?
これは、果たして現実だろうか?
これは、現実だろうか?
これは、何だ?

と・・・

脳天から背骨を一瞬に貫く、そんな恐怖・・・

『すべてがFになる』
著/森 博嗣_イラスト/浅田 寅ヲ

あの名作「すべてがFになる」の漫画版です。
今日、いつもの書店により、
漫画コーナーをぶらぶらしていたら、
これが平積みに。

一瞬目を疑いました。
「えっ?あれが漫画化?」

手に取ると、ほんとにそうなのです。
森博嗣のデビュ作「すべてがFになる」
衝撃を受けた作品でした。
そして、彼の作品は出版されるたびに読んできました。

このHPでも、何作も紹介してきました。
「作家は、デビュ作を超えられないのか」と
論評してきました。

あの「すべてがFになる」が、漫画に・・・

ということで、
読んでみました。

うーん、もちろん、原作通りにすすんでるのですが・・・
主役であり、ヒロインでもある女性の顔が・・・
えーーーーー、こんな顔なの?!

と、ショックを受け、
醒めた目で読了。

いいんだけどさ・・・
なんか違うんだよね。
知性と悲哀がその表情になくて・・・

ああ、まあいいや。

ということで、
小説が漫画になるということの、暴挙は、
小説が映画になるということの、それと同じで。

視覚化、ということも、また恐怖で、
この記事におちはなく、
このままぐずぐず終わっていきそうな感じを感じつつ、

そうか、
今書いている脚本もあと2ヶ月もすれば
視覚化されるわけで、
その視覚化の責任も自分がとるということは、
この脚本の真の真価は、どこにあるのかという、
堂々巡りの平均台。

そう、自分が時々使う「奇跡のバランス」は、
そこにもあるわけで、

ああ、やっぱり、ぐずぐずだ。