さて、こんな夜は、ふくろうさんと対話【梟ふくろうの写真】
2007年12月19日 23:32:47
偉大な夜、というものがある。
今日の夜は、もちろん一回しかない。
人生のうちで一回の夜。
その一回性は、それ自身で偉大なものだけれども、
その一回性を遥かに凌駕する一回性を持つ、
偉大な夜。
完全且つ完璧な一回性を持つ、夜。
それは、
人との出会いであり、
人の愛情であり、熱情であり、
そうだ、
再びはない、偉大な夜。
そして、巨大な夜。
他者をその他者として、出会うことの不思議。
自身を自身と出会えずに不眠を託つ、この自身が、
他者をその他者として、出会う。
自身が何も語れないことを知ることが出来る、
偉大な夜。
話すということはどういうことか、
聞くということはどういうことか、
心とは何か、
今、という、夜は、一体何なのか、
時間が過ぎていくことを説明できるか、
演劇とは何か、
日本とは何か、
食べるということはどういうことか、
人が同じ場所に集まるとはどういうことか、
何一つ答えることが出来ない。
答え得ない故に饒舌になる。
言葉を尽くそうとする。
それでも、肝心要の唯一一点を答え得ない。
喉を嗄らし、叫び続ける。
自身が自身と一致しない故にそれを言葉で埋めようとする。
自己非同一の嫌悪と不快。
偉大な夜だ。
巨大な夜だ。
超一回性の夜。