【動画】コトバは、飛んだり、歩いたり

2008年7月24日 22:45:40

稽古から帰ってくると、
こんなにも疲れている自分に気がつく。
外にいる間は、気がつかない。
稽古中にも気がつかない。

劇団員が稽古の準備や、アップをしている間に
不意に眠ってしまうことがあるけれども、

疲れているとは感じていない。

劇団員一人ひとりのエネルギを全身に受ける。

市川未来の表情から、
磯崎いなほの背中から、
鶴見直斗の横顔から、
田中惠子の声から、
さとうまりこの指先から、
あべあゆみの目から、
田上雄理の感覚から、
福井貴男の足音から、
中田祐子の笑顔から、

強いエネルギを受ける。
その衝動は、決して生理的に心地よいものではないが、
驚くほどの快感だ。

恐るべき稽古場。
コクトーもびっくりの恐るべき劇団員たち。
「いいだろう。受けて立とう」

いつもそう思う。

稽古が終わり、帰ってくると、
こんなに疲れている自分と向きあう。
眠りたいのに、眠れない。
体の悲鳴を押さえ込むために眠りたいのに、眠れない。
稽古場の歓喜と興奮が残りに残って、

映画を観よう。

と、口にしてみる。
『崖の上のポニョ』の歌を歌いながら、何を観ようかと考える。

コトバは、何かを見つけたのか、止まり木の上を猫みたい。